コインランドリー経営は儲かるビジネス
そしてその数は年々増加しており、2000年のコインランドリーの店舗数がおよそ1万店ということでこの20年で2倍に増えています。
これほどまでにコインランドリーが増えている要因は、コインランドリー経営の仕組みが儲かりやすい構造になっているからです。
そこでこの記事では、コインランドリー経営がなぜ儲かりやすいのかを解説します。
コインランドリー経営の年収
思っていたより多いですが、これは都心の超優良物件なども含まれる為、中央値はもっと低く月40万円くらいではないかと推測します。
今回は月の売り上げを40万円で計算します。
そして支出を下記にまとめます。
・家賃10万円(自己物件の場合0円)
・リース代13万円(自分で揃えた場合0円)
・洗剤代2.5~3万円
・ガス代6万円
・水道代3万円
・電気代3~4万円
・人件費3万円(パート代1日1時間)
・コールセンター代1万円
合計約20万円(家賃・リース代除く)
家賃とリース代がかからない場合おおよそ20万円が固定で支出になります。土地を借りて機器も借りた場合は40万円を超えるでしょう。
土地も借りて機器もリース契約の場合、先ほど私があげた売り上げが40万円なのでちょうどトントンになってしまいます。
コインランドリー経営の月収例
・『自己物件』+『自己機器』の場合 月収20万円
・『自己物件』+『リース機器』の場合 月収10万円
・『賃貸物件』+『自己機器』の場合 月収10万円
・『賃貸物件』+『リース機器』の場合 月収0万円
コインランドリー経営の初期費用
コインランドリー経営の初期費用は2000万円です。
コインランドリー経営の初期費用
・洗濯機・乾燥機代1000万円
・内装工事費300-400万円
・その他設備・雑費等300万円
・物件取得費 300~400万円
洗濯機などをリースする場合や、物件を賃貸にすることで初期費用を抑えることが出来ます。
コインランドリー経営のメリット
メリット1:人件費不要
コインランドリー経営の最大のメリットは、人件費がかからないことです。
コンビニ経営の場合は、24時間常に最低でも一人以上スタッフを置く必要があります。
コンビニ経営の人件費は、店舗の規模にもよりますが1店舗あたり50〜100万円かかります。
これがコインランドリー経営なら、人件費は限りなくゼロです。
メリット2:FC(フランチャイズ)が不要
コンビニならフランチャイズになれば商品の配送など商売の根幹をサポートしてくれるので利用価値は高いです。
しかし。コインランドリーの場合は初期の立ち上げ時のサポートがメインでありフランチャイズ料の割に利用価値が低いのではと感じます。
また、コンビニであればセブンイレブン、ファミマ、ローソンなど全国的に知れている名前の看板を出せるので集客効果が絶大ですが、コインランドリーについてはお店の看板で選ぶ人は少ないです。
さらに、商品についてもセブンイレブンのデザートだから食べたいとかファミマの弁当が旨いから好きという差別化が図れますが、コインランドリーで商品(洗濯・乾燥等)の差別化を図るのはほぼ不可能なため、この点でもフランチャイズは不要です。
フランチャイズは、本部への上納金が高過ぎて経営を圧迫してしまうので、フランチャイズを利用しなくても経営できるコインランドリー経営は、儲かりやすい構造をしています。
メリット3:家族構成の変化
近年では、祖父母と暮らすことも少なくなり、夫婦と子供のみの『核家族』が当たり前になりました。
さらに、『女性は専業主婦になる』という慣習もなくなり、夫婦共働きも当たり前になりました。
夫婦共働きになると、夜遅くにしか洗濯機を回せなくなり近所迷惑になるので、コインランドリーを使う人が増える要因になります。
また、晩婚化や生涯独身で過ごす人も増えており、彼らも同様の理由でコインランドリーを多く利用します。
家族構成の変化は、コインランドリー経営に有利です。
メリット4:滞納や踏み倒しがない
賃貸住宅やコインパーキングでは、滞納や踏み倒しが起こるリスクがあります。
しかし、コインランドリーは利用料金を現金で前払いするシステムなので、利用料を取り損ねることはありません。
賃貸住宅の実に6%の利用者が多かれ少なかれ滞納をしている実情を考えると、滞納へのストレスや手間がないことは大きなメリットになるでしょう。
メリット5:収益化が早い
コインランドリーの営業は現金取引が原則となっており、開業初日から現金収入が得られます。
ビジネスの種類によっては半年後1年後に初めて収益化出来るものも多い中で、毎日現金収入を得られるのは大きなメリットです。
コインランドリー経営のデメリット
デメリット1:高額な初期費用
次に初期投資ですが洗濯機4台、乾燥機8台の標準的な規模でおおよそ2000万円弱が相場です。
内訳としては、おおよその平均的な初期投資の費用は下記のようになります。
コインランドリー経営の初期費用
・洗濯機・乾燥機代1000万円
・内装工事費300-400万円
・その他設備・雑費等300万円
・物件取得費 300~400万円
ここもFCのパンフレットを見ると1000万円ほどの見積もりになっていますが、実際には後から加算されてこれくらいかかります。
また設備については大型の洗濯乾燥機で250万、乾燥機で100万ほどするそうですが、こちらを中古で揃える事が出来れば1台20万程で揃えた例もありました。 その場合初期投資は1000万を切ります。
ビジネスを成功させるコツはいかに初期投資を抑えるかにかかっているので、是非とも質の良い中古洗濯機を揃えたいですね。
嫌な言い方になりますが、コロナショックによりコインランドリーを廃業する人もたくさん出てくると思うので、これを機に中古設備を揃えるのもありですね。既に開業している人も拡大するチャンスかもしれません。
デメリット2:集客に時間がかかる
ただし一つ気を付けてほしいのは開店してすぐ客が殺到する事はありません。
平均して1年は赤字を覚悟する必要があります。
1年をかけて地道にチラシ配り等をしてようやく売り上げが40万円に達するのです。
それまでのビジネスに掛かる費用や、自分の生活費を予め準備する必要があります。
それを怠り、利益が出てくる前に廃業するケースも多く見られます。
デメリット3:参入障壁が低い
コインランドリー経営はコンビニと比べて人を雇う必要が無い分、参入障壁が低いビジネスです。
つまり、ライバルが突如参入してくる可能性が高いです。
『数年掛けてようやく軌道に乗ったと思ったら100メートル先にライバル店が出店された。』なんて事もよく起こっています。
そのようにならないようにライバル店の開店日を狙ってセールのチラシを撒いたり、ライバルが撤退を決断するまで赤字覚悟で値下げするなど経営戦略も大切になってきます。
その地域で数年やっていたのなら固定客も出来上がっているでしょうし、十分ライバルを撤退させる戦いが出来るでしょう。
デメリット4:光熱費が高い
コインランドリー経営は、常に店舗に従業員を置く必要がなく人件費が少なめです。
一方で、電気代、水道代、ガス代が他のビジネスに比べて多くかかります。
日本には天然資源がほとんどないので、電気やガスは輸入に頼っています。
よって、円安になったり世界情勢が不安定化すると、電気代やガス代が高騰しがちです。
普通の商売なら仕入れ原価や維持が高騰すると商品価格を値上げしますが、コインランドリーは100円単位でサービスを販売するので値上げが行いにくいです。
コインランドリー経営のコツ
コツ1:最大の差別化は『清潔感』
昔のコインランドリーのイメージは大学生や単身のサラリーマンが利用する生活感のあるものでしたが、近年では、共働き世帯の増加で主婦や女性の利用者が多くなりました。
そのため、清潔感が重視されるようになり、外観はガラス張りのオシャレな店舗が多く、内装も照明が明るく、小綺麗なものになりました。
ほとんど同じサービスで同じ値段で他店舗と勝負することになるコインランドリーで唯一出来る差別化が清潔感のため、今から出店するなら確実に重要になるでしょう。
コツ2:儲かる立地条件
サービス内容や店員の質で勝負が出来ないコインランドリーにとって、オーナーが唯一売上に直結出来ることは、立地です。
また、設備や料金体系などは、後から変更することも可能ですが、立地だけは廃業するまで変えることが出来ないので、よく吟味して決める必要があります。
以下にコインランドリー経営が成功しやすい立地条件をあげていきます。
儲かる立地条件1:アパートやマンションが多い
単純に住宅街に近ければ近いほど、コインランドリーの立地条件としてはふさわしいです。
また、一戸建てよりも、マンションやアパートの方が、敷地面積あたりの世帯数が多いので、潜在的な顧客が多くなります。
また、マンションやアパートのような集合住宅では、夜間に騒音の元となる洗濯機を回すことが難しいので、より潜在的な顧客が多いと考えましょう。
儲かる立地条件2:近くに時間を潰せる場所がある
コインランドリーの一般的な利用時間は、洗濯だけなら30分、乾燥まで行うとさらに30分の合計1時間です。
その間に待合室でスマホや新聞で時間を潰すケースもありますが、近くに買い物が出来る場所や、食事やカフェを楽しめる場所があると、多少自宅から遠い所でも利用してもらえるようになります。
儲かる立地条件3:広い駐車場がある
重くかさばる洗濯物を担いで徒歩や自転車で利用するケースはほとんどありません。
敷地内に駐車場があることで利用客をさらに増やすことが出来るでしょう。
また、毛布や布団のような大きな荷物の出し入れがしやすいように広々とした駐車場が理想的です。
コツ3:設備の種類と数
コインランドリーには、洗濯機と乾燥機、どちらの機能も使える洗濯乾燥機、さらにはスニーカー専用の洗濯機や、ペット用品専用の洗濯機まで多くの種類があります。
また、洗濯機や乾燥機にも、10kg程度の小型洗濯機から20kg以上の大型洗濯機まであります。
単身世帯が多い地域なら小型の洗濯機を多くおき、家族世帯が多い地域なら大型洗濯機を多くおくなど、その地域に合った設備を導入することで利益を最大化出来ます。
コツ4:資金管理
コインランドリー経営は、常連客が大半を占めるビジネスです。
常連客が増えてくると収入もどんどん上がっていきますが、最初のうちは常連もおらず収入が不安定です。
常連客が増えて経営が安定するまでに経営破綻しないように、資金管理や経営計画をしっかりと策定しておきましょう。
まとめ:コインランドリー経営は高利回りで稼げる!!
昔は単身世帯をメインターゲットにしていましたが、現在では共働きの主婦の利用率が高いそうです。
また、コインランドリー経営の商圏は1kmなので、共働きの多い住宅街に立てる事が出来れば大きく収益を伸ばせるかもしれません。
いずれにしても過去に紹介した自動販売機やガチャガチャビジネスとは比べ物にならない初期投資を行う必要があるため、しっかりとした事業計画を立ててから経営を始めたいですね。