ミニトマト農家は儲かる!!


 家庭菜園でも人気のミニトマトは、農業の中でも儲けやすく、これから農業を始めようと考えている方におすすめの作物です。


 ミニトマト農家の平均年収は500万円で、農家の平均年収と比べてもかなり高い部類になります。


 この記事では、そんなミニトマト農家について解説をします。



ミニトマト農家の年収


 ミニトマト農家の平均年収は、500万円です。

 これは農業全体の平均年収である150〜300万円と比べるとかなり高額です。

 これほどまでにミニトマト農家の年収が高いのは、次のような理由があります。


1つの苗から200個のミニトマト

 ミニトマトは、一つの苗から無数の実がなります。

 プランターで家庭菜園をしているだけでも苗1つあたり50〜100個のミニトマトが出来ます。

 農家がハウス栽培をする場合は、200個以上のミニトマトが出来ます。


 よって、他の作物に比べて畑の面積あたりの収穫額が多いのがミニトマトの特徴です。


ミニトマトの卸価格は1つ8円

 農家が卸問屋に販売する価格を卸売価格といいます。

 ミニトマトの卸売価格は、季節や地域によって大きく変わりますが、平均して1kgあたり約600円です。また、ミニトマトは1つ14g前後なので、1kg72個。よって、ミニトマト1つあたりの卸売価格は8円となります。


 もちろん形が悪く廃棄するものも発生しますが、苗1つで200個の実が成れば、1,600円の売り上げが見込めます。



ミニトマト農家の初期費用


 トマトは、南米のアンデス高原で生まれたと言われています。

 日本の気候でも十分に育てることは可能ですが、より適した環境にするために、多くのミニトマト農家はハウス栽培をしています。


 ミニトマトが儲かるのに参入する農家が少ないのは、ハウス栽培の初期投資の高さが原因です。

 一番安いビニールハウスでも1棟10a(アール)あたり、500万円以上の費用が掛かります。


 実際には露地栽培でミニトマトを生産している農家もいますが、施設栽培にすることで多くのメリットがあります。



施設(ハウス)栽培のメリット


メリット1:繁忙期を分散できる

 ミニトマトの収穫時期は7月〜10月です。

 露地栽培でミニトマトを生産すると、この時期に一気に実が成り、作業がこの時期に集中します。

 また、収入もこの時期にまとまって入ってくるので、安定的な経営がしにくいです。



 ハウス栽培なら、時期を少しずつずらして栽培することも出来るので、一年を通して同じような仕事量にすることも可能です。

 さらには、時期をずらすことで、生産量の落ちる冬に高い金額で販売することも出来ます。


メリット2:高品質なミニトマトを生産できる

 ハウス栽培では、ミニトマトの育成に最も適した環境を作り出します。

 よって、露地栽培と比べて高品質で高額なミニトマトを生産出来ます。

 また、同じ面積あたりの生産量も多くなります。


メリット3:疫病・害虫対策になる

 露地栽培は、周りの環境に依存するので、病気や虫の影響を受けてしまいます。

 それを防ぐために、露地栽培ではハウス栽培に比べて、農薬散布の回数を多くしています。


 その点、ハウス栽培なら、周りの環境と隔離することは容易なため、正しく対処すれば、滅多に被害を受けることはありません。


メリット4:時給が高い

 施設栽培でミニトマト農業を行うと、時給換算で1300円以上の収入が見込めます。

 比較的時給の低い『ホウレンソウ』の時給800円、『いちご』の時給900円と比べると、時給1300円という数値が高いことが分かります。

 これだけ時給が高ければ、アルバイトを雇う戦略も取れるでしょう。


メリット5:狭い敷地

 ミニトマトは、面積あたりの収穫量(反収)が高い作物です。

 またハウス栽培は、露地栽培に比べて反収が高くなりやすい栽培方法です。

 つまり、ミニトマトのハウス栽培は、面積あたりの収穫がかなり多くなり、狭い敷地でも生活していけるだけの収入になります。


 広い畑を用意しにくい都心部の近くで農業をするのなら、ミニトマトのハウス栽培はうってつけです。


施設(ハウス)栽培のデメリット


デメリット1:燃料代がかかる

 施設栽培のデメリットはとにかくお金がかかることです。

 ハウスを建設するだけでも高額な費用がかかりますが、暖房などを動かす燃料として重油代もかかります。


 特に燃料費に関しては、世界情勢や為替相場の影響を大きく受けるので、事前にどれくらいかかるか計算しにくいこともネックになっています。

 仮に燃料費が高騰しても、施設の稼働停止することは難しく、最悪赤字経営になる可能性を孕んでいます。


デメリット2:倒壊のリスク

 ビニールハウスは住宅と比べてかなり脆い構造をしています。

 夏場の台風だけではなく、冬の積雪や雹でも損壊することがあります。


 倒壊してしまえば再建のコストがかかるだけでなく、生産中の作物が販売出来なくなり、最悪の場合一年間無収入になることもありえます。


デメリット3:長時間労働

 ミニトマト農業のハウス栽培は長時間労働になりがちです。

 ミニトマトは、1つの苗から200個ほどミニトマトを作るので、収穫時期になると毎日大量のミニトマトを収穫し続けなければなりません。

 そして、ただ収穫するだけではなく、その日のうちに選別や袋詰まで行わなければならないので、収穫時期には早朝からの仕事が毎日続きます。


デメリット4:高額な初期費用

 施設栽培を行う際に問題となるのがハウスの建設費用です。

 ハウスを1棟建設するのにかかる費用は500万円以上とかなり高額で、2棟3棟と立てると1000万円単位のお金が必要になります。


 ハウスのいらない露地栽培なら300万円もあれば始めらるので、貯金のある人なら無借金で始めることも難しくありません。



ミニトマト農家で年収を上げる工夫


工夫1:他の作物との兼業

 生産時期の分散や、リスクヘッジの意味でも、ミニトマト以外の作物を生産することは戦略としてありです。

 例えば、『夏にミニトマトを作り、冬に『ほうれん草』を作る』という組み合わせは、ミニトマト農家に人気の組み合わせです。

 この組み合わせなら、露地栽培でも仕事量の分散をすることができます。


工夫2:ブランド化戦略

 当ブログでは農業のブランド化は、手間の多さからおすすめしていませんが、ミニトマトに関しては、ブランド戦略も検討の価値があります。


 ミニトマトは家庭菜園でも作れるくらい栽培が簡単ですが、栽培方法によって甘さや見た目が大きく変わる奥深さのある作物です。そして、他の作物に比べてその違いが分かりやすいので、消費者ニーズも高いです。


 一般にブランド化されたミニトマトの卸売価格は普通のミニトマトの1.5〜2倍ほどのため、ブランド化に成功すれば、かなりの高収入になるでしょう。


コツ3:設備を受け継ぐ

 施設栽培は高額なハウスを建てなければならないので、初心者にはハードルが高い経営方法になります。

 しかし、廃業する農家の設備を買い取って使えれば、初期費用は抑えられます。

 農地自体の売買は、普通の土地よりも厳格な法律がありますが、設備だけ買い取って輸送するのなら資金さえあれば容易に出来ます。


コツ4:ミニトマトの産地

 ミニトマトの生産量が多い都道府県は次の通りです。

都道府県別ミニトマト生産量
1位:熊本県(24.7%)
2位:北海道(10.9%)
3位:愛知県(9.1%)
4位:宮城県(6.7%)
5位:茨城県(4.4%)


 ミニトマトは全国各地で生産されていますが、熊本県、北海道、愛知県の上位3道県だけでおよそ半数のシェアを占めています。

 それらの地域の方が他県より生産体制が整っているので、効率的に稼げるでしょう。

 また、ハウス栽培ならあまり気候の影響を受けないので、人口と消費量の多い都市部周辺で経営して輸送コストを抑える戦略も有効です。


コツ5:経理

 ハウス栽培では、高額な建築費用や燃料代が必要となるので、収入と支出の金額が露地栽培よりも大きくなります。

 どんぶり勘定で経営すると、『たくさん働いているのに赤字になっている』というおかしな状態になることもありえます。

 経営者の自覚をもって、経理面の管理もしっかりと行いましょう。



まとめ:ミニトマト農家は稼げるからおすすめ


 儲からないと言われている農業の中で、ミニトマト農業は儲かりやすいビジネスモデルをしています。

 ハウス栽培をするために高額な初期投資が必要となりますが、それが参入障壁となり需給バランスが崩れることはないでしょう。


 まとまった資金があり、農業に興味がある人には、このミニトマト農業をおすすめします。


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