ロレックスなど総額5,000万円以上の横領か


 東京で時計の修理などを行う『東京美宝』を経営していた松村勝弘容疑者(43)が修理目的に客から預かっていた時計を質屋に売却したとして、業務上横領の容疑で逮捕されました。

 被害届けが30件以上出ており、総額5,000万円以上の横領になる模様です。

 松村容疑者は、横領を認める供述をしています。


 この記事では、どのような手口で横領していたのか、またなぜ犯罪に手を染めてしまったのかを解説していきます。



客の高級時計を質屋に売却

 時計修理は、電池交換など簡単な修理ならその場で対応できますが、本格的な修理になると部品の手配から行わければならず、修理店にしばらく預けておくことが一般的です。

 おおむね2週間から1ヶ月ほどかかるものが多く、松村容疑者はその間に時計を質屋に売却していました。



『臨時休業で返還に時間がかかる』と時間稼ぎも

 今回逮捕のきっかけになった被害者男性も修理に出してから1ヶ月半経ったころにウェブサイトお問い合わせメールにて進捗を確認するメールを送ると、『臨時休業で返還に時間がかかっている』という返答が送られたようです。

 しかしその頃には、すでに質屋に売約済みでした。



友人との投資話が原因か

 松村容疑者は供述のなかで、『友人からの投資話の資金にあてた。』と発言しています。

 友人の投資話ほど怪しいものはありませんが、客の所有物を勝手に売約するのは悪質な犯罪です。

 もし、松村容疑者が投資詐欺の被害者だったとしても、同情の余地はありません。



正規店より安く修理を謳う

 本来高級時計は、そのメーカーの正規店で修理をすることが一般的です。

 しかし、高級時計の修理を正規店に頼むとかなりの高額になるので、一部の高級時計は松村容疑者が行っているような非正規の安い修理店で修理されているのも事実です。



まとめ:高級時計は正規店で修理を

 正規店より安く修理してもらえるので、『東京美宝』のような修理業者に高級時計の修理を依頼する人も多いです。

 しかし、今回の事件のように手元に戻ってこないことや、正常に修理されず戻る可能性もあります。

 正規店に修理を依頼すると高額な修理費を請求されてしまいますが、その分長く高級時計を愛用していけると考えれば、決して高過ぎるとは言えないでしょう。