スシローで迷惑行為が発覚!!


 2023年1月下旬、SNS動画でスシロー店内の醤油入れを舐めたり、回転している商品に唾を付けるなどの迷惑行為が拡散されました。

 この動画は瞬く間に日本中に広がり、『気分が悪くなった』『もう回転寿司に行けない』とネガティブな感情を抱く人が続出しています。

 2月2日現在、動画を撮影した親子はスシロー側へ謝罪をしていますが、同社は厳しい対処をする方針を示しています。

 今回のケースでは全国に600店舗以上あるスシローだけでなく、回転寿司業界全体に大きな影響を与えており、過去に起きた個人経営のお店を閉店に追い込んだ事件と比べても被害金額は桁違いに大きくなりそうです。



スシロー株価170億円下落へ

 この事件を受けて株式市場はすぐに反応し、スシロー株は事件前より170億円もの下落を起こしています。

 株式は常に価格が変動しており、そのままスシローが170億円の損失を抱える訳ではありませんが、企業活動の根幹である株式の下落が企業に与える影響は大きく、個人が補償出来るような額の損失には収まらないのは確実です。



ペロペロ事件の損害賠償額は?

 今回の事件の損害賠償の金額は、おおよそ100~200万円程度になるのではないかと予想されます。

 その理由を被害の範囲と過去の事例から推測していきます。


今回の事件の直接的な被害の範囲は?

 このような事例で損害賠償を請求するには、その犯罪と被害の因果関係を証明する必要があります。

 例えば、醤油差しの交換やレーンの消毒に掛かった費用は、迷惑行為との因果関係がはっきりしているので、賠償請求可能でしょう。

 しかし、売り上げの減少や企業イメージへの影響は、今回の事件の影響かもしれませんが世界情勢の悪化による影響もあるかもしれません。

 このように、事件の間接的な影響は証明することが難しく、今回の場合『株価下落分(170億円)』や『今月の売り上げ減少分』などを請求するのは非現実的です。


過去の判例は?

 今回の事件の損害賠償を考える際に過去の似たような事例が参考になります。

そば屋の冷蔵庫に入ったアルバイト

 2013年に『バイトテロ』の言葉が生まれた事件です。

 個人経営のそば屋でアルバイトスタッフが冷蔵庫や食洗機に入った写真をネットに公開したことで話題となり、そのそば屋へクレームが殺到して最終的には閉店に追い込まれました。

 その際の損害賠償は、主犯に130万円それ以外の3人にそれぞれ20-30万円の支払いが命じられました。



スシロー側は厳しい態度を示す

 今回の事件を受けて、迷惑行為を行った親子が謝罪を申し入れていますが、スシロー側は被害届を取り下げることはしない方針のようです。

 今回の事件によりスシローや回転寿司業界だけでなく、飲食業界全体に強い悪影響を与えており、再発防止のために悪く言えば『見せしめ』を図ろうとしているのでしょう。

 回転寿司を始めとした飲食店は、客のモラルを信用している前提でシステムが成り立っているので、謝罪に対して厳しい態度を取るのも仕方のないことです。



母親は憔悴の日々

 ネット社会の負の側面として、今回の事件の少年の実名も割れており、少年の自宅には連日取材陣が訪れているようです。

 それらの記事を見ると、母親は憔悴して謝罪を繰り返しており、罪を償っていくと発言しています。




《追記》少年は自主退学をした模様

 この事件では、少年の通う高校名も晒されており、その高校へのクレームの電話が鳴り止まないようです。

 これを受けて少年は、『周りに迷惑はかけられない』と自主退学をしたとの噂も流れています。


 ネットユーザーは、少年の自主退学の噂を受けて、『学校へのクレームはやりすぎだ。』という意見と『少年とはいえ、やったことの影響は大きいので妥当。』という意見の真っ二つに割れています。



まとめ:被害に比べて賠償額は少ない

 『バイトテロ』や『バカッター』と呼ばれる迷惑行為を動画に上げることは、その企業への影響が大きいので絶対にやってはいけません。


 現在の日本の判例では、どれだけ被害が大きくても個人が支払える程度の金額に抑えられているのが現実です。

 それでも、過去に迷惑動画を上げた人たちの多くは実名が公表されたことで、その後の人生が狂ってしまったのも事実です。