電気代が安い加湿器の種類は?


 家電量販店やネット通販で売られている家庭用加湿器には、加湿方法により4つのタイプがあります。

 『超音波式』『スチーム式』『気化式』『ハイブリッド式』の4種類ですが、電気代で選ぶなら『超音波式』か『気化式』がおすすめです。

 この記事では、4種類の加湿器の電気代の比較だけでなく、それぞれの加湿器のメリット・デメリットも解説します。

 最後まで読むと、自分にあった加湿器が分かります。


4つの加湿器の電気代比較

 電気代が27円/kWhで、1日8時間使った時の1ヶ月の電気代を計算すると次のようになります。

第一位:気化式(20W)129円/月
第二位:超音波式(30W)194円/月
第三位:ハイブリッド式(100W)648円/月
第四位:スチーム式(250W)1,620円/月

 電気代だけで見ると気化式と超音波式が電気代や安く、スチーム式と比べると毎月1,000円以上も差があることが分かります。

 直接加熱する分、スチーム式やハイブリッド式には大きな電力が必要になります。

 しかし、電気代の高いハイブリッド式やスチーム式にはメリットもあります。


4つの加湿器の特徴


 電気代だけで見ると気化式か超音波式がおすすめですが、それぞれの加湿方法にはメリットとデメリットがあります。

 ここでは、加湿タイプごとに加湿器のメリットとデメリットを紹介します。


気化式の特徴

 気化式加湿器は、水を含ませたフィルターにファンの風を当てて加湿します。

 ファンを回すことくらいしか電力を消費しないので、4つのタイプの中で一番電気代が安くなるのが特徴です。

 また、加熱しないので吹出口が熱くならず、小さな子供やペットを飼っている人にも火傷の心配がいらないのもメリットです。


 しかし、加熱しない分だけ加湿能力は低く、素早く加湿をしたり大きなスペースを加湿するのは苦手です。

 また、加熱しないことで雑菌が繁殖しやすく、定期的な清掃を行わないと雑菌を撒き散らすことになるのもデメリットです。


メリット
・電気代が最も安い
・吹出口が熱くならない

デメリット
・雑菌が繁殖しやすい
・ファンがうるさい
・加湿能力が低い


超音波式の特徴

 超音波式加湿器は、超音波により水分を振動させて霧状にして加湿します。

 ほとんど気化式と特徴は同じですが、気化式に比べるとやや加湿能力は高いです。

 また、仕組みが単純なので小型化やデザイン化されている商品が多いのも特徴です。

 超音波式の注意点として、超音波の霧はやや粒子が大きく、カーテンや壁紙が傷んでしまうデメリットもあります。


メリット
・電気代が安い
・静音性が高い
・吹出口が熱くならない
・オシャレなデザインが多い
・小型なものが多い

デメリット
・カーテンや壁紙を痛める
・雑菌が繁殖しやすい
・加湿能力が低い


ハイブリッド式の特徴

 ハイブリッド式の加湿器には、『気化式+スチーム式』と『超音波式+スチーム式』があります。

 どちらのタイプも加湿力の高いスチーム式で室内を最適な湿度に高めた後、電気代の安い気化式や超音波式で湿度をキープしてくれます。

 機能性と電気代の安さを両立させていますが、本体代が高いのがデメリットです。


メリット
・加湿能力が高い

デメリット
・本体代が高い
・電気代が高い
・吹出口が熱くなる


スチーム式の特徴

 スチーム式加湿器は、熱で水を沸騰させて加湿します。

 水分を沸騰させているので、電気代は他の加湿器よりもかなり高くなります。


 しかし、水分を沸騰させているので細菌を撒き散らすことはありません。

 それだけ聞くと小さな子供やペットのいるご家庭向きのように感じますが、吹出口が高温になっているので、設置場所に気をつけないと大きな事故に繋がることもあります。


メリット
・加熱しているので衛生的
・加湿能力が高い

デメリット
・電気代が高い
・吹出口が熱くなる


電気代節約のコツ


 ここでは、電気代を節約する加湿器の使い方について解説します。


エアコンの温度を2度下げる

 同じ室温でも、湿度が高い方が体感温度が高く感じます。

 おおよそ湿度が10%上がると体感温度が1℃上がります。

 冬場の室内湿度である40%を加湿器により60%まで高めると、体感温度で2℃も差が出ます。

 一般にエアコンの設定温度を2℃下げると電気代は20%も安くなるので、エアコンだけを稼働するよりも加湿器とエアコンを組み合わせて稼働する方がむしろトータルの電気代は安くなります。


こまめにフィルターの掃除を行う

 エアコンのフィルターが汚れてくると、送風が弱くなり余計な電気代がかかるようになります。

 また、フィルターの汚れを放置しておくと雑菌が繁殖して、雑菌を部屋中に撒き散らすことに繋がります。

 使う頻度にもよりますが、1ヶ月に1回くらいはフィルターを清掃することをおすすめします。


湿度管理出来る加湿器がおすすめ

 シンプルな加湿器だと湿度調整機能がなく、手動で止めるかタンクの水が無くなるまで永遠に加湿し続けてしまいます。

 過度な加湿は結露やカビの原因になるので、将来的な修理費用や病気になった時の治療費を考えると、少し高額になっても湿度調整機能のついている加湿器を買う方がコスパが良いでしょう。


アロマオイルは細菌に要注意

 加湿器を使う際にアロマオイルを数滴垂らして使う人もいますが、アロマオイル非対応の加湿器にアロマオイルを使うと細菌類が繁殖して危険です。

 非対応の加湿器にアロマオイルを使うと、フィルターやファンにアロマのベタつきが残り、そこで細菌が繁殖していきます。


まとめ:正しく加湿器を選んで節約へ


 加湿器は、電気代やメリットデメリットを見て、自分に一番あった方法を選ぶのがおすすめです。

 小さな子供がいる家庭なら、設置場所に気をつけて"スチーム式"の加湿器を使うことで、病気や感染症にかかる心配は少なくなるでしょう。

 ワンルームで一人暮らしをしており電気代を節約したい人には、"気化式"か"超音波式"がおすすめです。