内向的な人に向いている職業とは


 『人と話すのが苦手だし疲れる

 『一人で作業することが好き

 そう感じる方は、内向的な性格をしている可能性が高いです。



 コミュニケーション能力(コミュ力)が求められる社会人生活にとって、『内向的であることは悪く、外向的であることが良い』とされる風潮があります。

 しかし実際には、内向的な人は物事を深く考えたり作業を続ける集中力が高いことが多く、内向的な人と外向的な人に優劣はないのです。

 それでも自分が内向的であるが故に働きにくいと感じている人も多いことでしょう。



 そこでこの記事では、内向的な人に向いている職業や、内向的な人のおすすめの働き方について解説します。

 最後まで読めば、自信を持って働くことが出来るようになりますよ。


内向的な人に向いている職業13選


向いている職業1:プログラマー

 PG(プログラマー)は、主にSE(システムエンジニア)が設計したシステムをプログラミングする仕事です。

 将来的にSEになりたい人も、まずはプログラマーとして経験を積んで複数のプログラミング言語や仕事の流れを覚えていきます。

 SEから指示を受けた後は、プログラミング作業とそのエラーを修正する作業の繰り返しになるので、内向的な人が活躍しやすい職業になります。


向いている職業2:webライター

 webライターは、企業HPやブログに文章を投稿する仕事です。

 記事を書く前の打ち合わせや書き上がった記事のフィードバックを受けることはありますが、メールだけのやり取りで済むことも多く、一人でコツコツ進められる仕事です。

 夏目漱石やアガサ・クリスティのような崇高な文章よりも、誰が読んでも分かりやすい文章が求められるので、高校を卒業出来るくらいの国語力があればwebライターになれます



向いている職業3:webデザイナー

 クライアントが求めているサイトの全体像を作り上げるのがwebデザイナーの仕事です。

 デザイナーと聞くとイラストやアイコンを作成するようなイメージを持つかもしれませんが、webデザイナーの仕事はサイト設計や簡単なプログラミングも求められます。

 行う仕事の幅はやや広いですが、自分一人で完結する仕事がほとんどなので、一人でコツコツするのが得意な人に人気の仕事です。


向いている職業4:トラックドライバー

 荷物を積んだり降ろしたりする時に最低限の会話が必要なことが多いですが、それ意外は完全に一人だけの空間で仕事が出来るので、コミュニケーションがあまり好きではない人にトラックドライバーの仕事は人気です。

 小型トラックのドライバーは、各家庭や企業へ直接荷物を届ける仕事が多くコミュニケーションが必要ですが、中型、大型と大きくなるほどにコミュニケーションの度合いは減ります

 ただし大型トラックになると、長距離輸送の仕事が多くなるので、毎日家に帰りたい人や長時間労働が苦になる人は、近距離の仕事を選ぶ必要があります。


向いている職業5:倉庫業

 倉庫業の仕事も一人で行う仕事が多いです。

 しかし、倉庫業の仕事は重たい荷物を移動させたり立ちっぱなしになるので、体力に自信がある方が向いています。

 また、仕事自体は一人で行う作業が多いですが同じ空間にたくさんの人がいるので、それを苦痛に感じる人には向かない仕事です。


向いている職業6:工場

 倉庫業と似ていますが、工場の作業も一人でコツコツ行うことが多く、内向的な人に向いている職業です。

 それでも、休憩時間に一人になりたくても人がたくさんいて落ち着かなかったり、知らない人に囲まれて仕事をすることに抵抗がある人にはおすすめしません。

 工場の仕事は、誰でも出来る仕事で給料もそれなりに高いものが多いので、単調作業が苦痛にならないなら工場の仕事はおすすめです。


向いている職業7:警備員

 警備員には主に二種類あり、道路や駐車場に立つ"雑踏警備"と商業施設やオフィスの中で働く"施設警備"があります。

 雑踏警備の場合は、二人や三人で無線や旗を使って連携を取るものもありますが、施設警備なら一人で行うことが多いです。

 また、警備員の平均年齢は50歳と高齢で、内向的な人が集まりやすい職場でもあるので、若い人にとっては、気楽に働ける環境が整っています。


向いている職業8:清掃員

 ビルの清掃などを行う仕事です。

 3~5人のチームで活動しますが、それぞれの作業自体は一人で行うため、それほどコミュニケーションを取る必要のない仕事です。

 特に資格や学歴も求められないので、誰でも挑戦出来るのもメリットです。


向いている職業9:農業

 農家になれば、自分のペースで自分一人だけで働けます。

 最初の1,2年は先輩農家の元で修行をすることが多いのでストレスを感じるでしょうが、一人立ちした後は誰にも指図されることなく気楽に働けます。



向いている職業10:職人

 刀鍛冶や竹細工職人のような伝統的な仕事もありますが、ハンドメイド作家として自分で作った小物を販売する方法もあります。

 近年ではインターネット上で個人が商品を販売するのも容易なため、かつてよりハンドメイド作家として成功する可能性は高まっています。


向いている職業11:弁護士

 クライアントや仕事仲間とコミュニケーションを取る必要はありますが、基本的に1対1で同じ人とコミュニケーションを取るので、意外にも内向的な人にも向いている仕事です。

 『異議あり!!』はゲームやドラマの世界だけのお話で、実際には淡々とお互いの主張を伝えるだけです。

 それよりも、裁判を行う前の事前準備を一つ一つ地道に行う力が求められるので、弁護士は内向的な人に向いている仕事です。


向いている職業12:会計士

 弁護士同様、特定のクライアントと1対1でコミュニケーションを取るので、内向的な人にもおすすめの仕事です。

 弁護士とクライアントはほぼ一度きりの関係ですが、会計士は一度信頼関係を築けると毎年同じ企業から仕事を貰えるので、弁護士以上に内向的な人に向いています。


向いている職業13:カウンセラー

 カウンセラーも内向的な人に向いている職業です。

 カウンセラーに求められるのは、クライアントの悩みの解決策を押し付けるように伝えることではなく、クライアントに共感しつつ客観的に状況を見極めることです。

 内向的な人は共感性の強い人が多く、相手の気持ちに立って仕事が出来る分カウンセラーとして成功しやすいです。


内向的な人にむいていない職業4選


向いていない職業1:システムエンジニア

 プログラマーの上位職であるシステムエンジニアは、クライアントとのコミュニケーションとプログラマーとのコニュニケーションの板挟みに合うので、人間関係でストレスを抱えやすいです。

 また、全体の計画や進捗管理、エラーへの対処などマルチタスクが求められる点でも、内向的な人には向かない仕事です。


向いていない職業2:タクシードライバー

 毎回初めて会う人とのコミュニケーションが求められるので、内向的な人が辛いと感じやすい仕事です。

 会話がメインの仕事ではないので、最低限の会話のみを行うスタイルでも良いですが、お話好きの客を乗せた時には丁寧に相手をして疲れてしまうのが内向的な人なのです。


向いていない職業3:接客業

 接客業は色々な人と接するので、内向的な人には向かない仕事です。

 コンビニやスーパーならマニュアルに沿った会話をするだけで良いですが、アパレルショップなど自分から話しかけることを求める仕事は、より一層辛い仕事となるでしょう。


向いていない職業4:営業

 相手を納得させて商品やサービスを購入させる営業職は、高いコミュニケーションスキルが必須なので、内向的な人が行うべきでない仕事です。


内向的な人の長所


長所1:コツコツと作業ができる(集中力が高い)

 内向的な人は、コツコツと作業をすることに優れています。

 コツコツ作業に優れていると言われても自分では自覚しにくいことですが、意外にもコツコツ作業には適正があり向いていない人にとっては苦痛なことなのです。

 あなたが当たり前に出来ていることが、他の人にとっては苦痛なことかもしれません。


長所2:リスク回避能力が高い

 内向的な人は、リスクを回避しようとする特徴があります。

 子供の頃からリスクを回避する行動の経験値が蓄えられている分、仕事中にもリスクを回避するための行動を自然と取れるようになっています。


長所3:深い洞察が得意

 内向的な人は、一つの物事に関して突き詰めることが好きなので、狭く深い洞察のスキルを身に付けています。

 会話している相手の心理を掴み取ったり、仕事が上手くいっていない時にその原因を推察するのが得意です。


長所4:協調性が高い

 内向的な人は自己主張をすることを嫌い、周りの意見を受け入れる傾向にあります。

 やはりどの仕事でも完全に一人で仕事をすることは難しく、協調性の高さは仕事を円滑に行う上で貴重なスキルになります。


長所5:共感性が高い

 内向的な人は共感性が高く、相手の気持ちが分かります。

 上司やクライアントが求めていることが分かる分、質の高い作業を提供出来るでしょう。

 この特徴を直接的に生かして、カウンセラー士業を行うのもありです。


内向的な人の短所


短所1:気を使い過ぎる

 内向的な人は、周りに気を使いがちです。

 その分、円滑なコニュニケーションを取りやすいというメリットもありますが、精神的に疲れてしまいます

 体の疲労については体を休めることで回復しますが、精神的な疲労は蓄積されることが多いです。

 自分が長く仕事が続かない性格だと勘違いしている人もいますが、精神的な疲労が限界になり退職することはよくあることです。


短所2:チーム作業が苦手

 内向的な性格の人は、一人で作業をすることが得意な反面、チームで協力して作業をしていくことが苦手です。

 決してチームでの仕事が出来ないとか劣っている訳ではなく、一人で作業をする方が気楽で集中出来るのです。


短所3:頼み事を断れない

 頼まれたことを断れないのも内向的な人の特徴です。

 『断ったら悪い顔をされそう』だとか、『せっかく任せてもらったから』と本当はやりたくない仕事も断らずに受けてしまいます。


短所4:マルチタスクが苦手

 内向的な人は一つの作業を集中する力に優れていますが、複数の作業を同時にこなすことが苦手です。

 複数の仕事を同時に請け負ったとしても、一つ一つ作業を完了させていく方が速く正確に処理出来ることが多いです。


内向的な人の仕事のコツ


コツ1:外向的になろうとしない

 無理をして外向的になることは絶対に行うべきではありません。

 "内向的な性格"と"外向的な性格"に優劣はなく、それは"男性""女性"や"右利き""左利き"に優劣がないのと同じことです。

 右利きの人が無理をして左で作業をすれば、作業が遅くミスも多くなり精神的に疲れてしまうのは当然のことです。

 内向的な人が無理をして外向的に振る舞おうとするのは、まさにそれと同じことです。


コツ2:寡黙に働き評価を上げる

 『仕事が出来ないのに上司に気に入られているから評価されている』人はどの会社にも必ずいるでしょう。

 しかし、『愚痴をこぼさずコツコツ与えられた仕事をこなす』人もよほど会社や上司がおかしくなければ評価の対象にされています。

コツ3:合わない人がいるなら転職する

 外向的な人に比べて、内向的な人は人間関係で上手くいかないことが多いです。

 もし、今の会社の人間関係に悩んでいるなら転職をするのも一つの手です。

 モヤモヤしながら仕事をするよりも、新しい環境で集中して仕事をする方が、いずれ評価されて昇進や昇給される可能性が高まるでしょう。


まとめ:内向的なことは悪いことではない


 内向的な性格と外向的な性格に優劣はなく、それぞれ活躍する場面が違います。

 無理に自分の性格を変えようとするのではなく、自分の労働力を最大限発揮出来る環境に身を置くことに力を入れるべきです。