ベーリング海で働くカニ漁師の年収は?
カニやサケの一大漁獲地として有名なベーリング海ですが、寒さだけでなく暴風や高波もあり世界一過酷な漁獲地としても知られています。
そんなベーリング海で働くカニ漁師の年収は、完全出来高制で1500万円~1億円以上となっています。
これをカニ漁が行えるわずか3ヶ月間で稼ぎ出しているのです。
ベーリング海のカニ漁の求人
ベーリング海でカニ漁師になりたい人は、実際に港町に足を運び直接漁師に声をかけるのが一般的です。
破格の給料に求人の応募者は常に絶えませんが、一度漁に出ると『10人中10人がもう一度船に乗ることはない』と言われている程離職率も高く、常に人手を求めているので誰にでもチャンスはあります。
カニ漁の仕事内容
ベーリング海のカニ漁は、"底引き網漁"です。
海底を引きずるほどの巨大な網を船から投げ入れてしばらく船を走らせたのちに、その網を巻き上げて網に捕らわれたカニを漁獲します。
その網を巻き上げるのには1時間以上かかり、その間常に重たい網を引き続ける必要があります。
これがカニ漁が世界一過酷な漁であると言われる理由の一つです。
それ以外にも、道具の整備や船の整備も並行して行わなければならず、ほとんど眠る間もなく3ヶ月間働き続けなければなりません。
日本人がベーリング海でカニ漁を行う方法
日本人がベーリング海のカニ漁を行うには、まずアメリカへ向かいます。
その後、現地の港に直接赴いてそこで働いている漁師に交渉を行います。
もちろん船上での指示や会話も英語で行われるので、最低限の英会話力は必須となります。
また、渡航から90日以内に仕事が見つからなければ就労ビザが貰えず帰国することになるので、素早い行動力も求められます。
ベーリング海のカニ漁の死亡率は?
吹き荒れる防風に体のバランスを崩して船から落ちてしまえば、まず助かりません。
実際に2000~2009年の間に133名の漁師がベーリング海で命を落としています。
しかし、その死亡率は"75人/10万人"となり、確率的にはそれほど高くないことが分かります。
ベーリング海のカニ漁の期間
それぞれの漁はアメリカ政府により40日間という短い解禁期間が決められています。
この短い期間に1年分の利益を上げなくてはならないので、カニ漁師は休む間もなく働き続ける必要があります。
ベーリング海のカニ漁の現在は?
2018年には80億匹のズワイガニが生存していましたが、2021年後半には900万匹までに減少しています。
これは、2018年の80億匹を100%とすると、2021年は99%のズワイガニが消失しわずか1%しか生息していないことになります。
これほどまでにズワイガニが減少している原因は、乱獲と気候変動です。
カニの乱獲
海底に生息しているカニは、他の底引き網漁を行っている漁船にも誤って漁獲されてしまいます。
その中で成体になっていない子供のカニは海に返すルールになっていますが、海底から水上へと急激な環境の変化を受けたカニの多くはそのまま死んでしまうことも多いです。
ベーリング海の気候変動
カニの子供が生存するには、適度な水温の低さが必要です。
しかし、ここ数年は2,3年に一度は異常な熱波がベーリング海に流れています。
これによりカニが餓死したり、カニを食べる魚類がベーリング海に流れてきたりしてカニの生存数が激減しています。
女性はベーリング海のカニ漁師になれる?
ただし、女性禁止という訳ではないので、どうしても挑戦してみたい場合は、ダメ元で交渉してみるのも良いでしょう。
ベーリング海のカニ漁のドキュメンタリー動画
"ベーリング海の一攫千金"のタイトルで2005年から毎年放送されており、現在第18シーズンが公開されています。
You Tube にもディスカバリーチャンネル公式が過去のシリーズを公開しているので、興味のある方はYou Tube動画で無料で視聴出来ます。
自衛隊の訓練より過酷なカニ漁
あくまで素人の意見ですが、死亡者が出るカニ漁の方が自衛隊の訓練より過酷であると考えている人が多いです。
また、日本のカニ漁と自衛隊を比較するなら自衛隊の方が過酷であるとされています。
まとめ:ベーリング海のカニ漁は一攫千金
その分収入も破格で、3ヶ月で数千万円を稼ぐこともある夢のある仕事です。
もし、体力と行動力と英語力に自信があるのなら、ベーリング海のカニ漁で一攫千金を狙うのがおすすめです。