キウイ農業は儲かる
また、面積あたりの収益性も高いので、それほど広い畑が無くても年収200~300万円くらいまでなら目指せるでしょう。
ただし、つる性の植物なので棚を組み立てる必要がありますし、果物なので種を植えてから実が出来るまで3~4年かかります。
この記事では、キウイ農家の年収や初期費用、メリット・デメリットなどを解説します。
キウイ農業の年収
作物全体で見るとそれほど高い年収ではありませんが、全体的に儲かりにくい作物の多い果物の中では比較的儲かる作物ではあります。
キウイだけで生活をしている農家は少ないですが、キウイ農業は手間がかからないので、他の作物と並行して栽培していけます。
キウイ農業の初期費用
しかし、キウイはつる性の植物なので、棚を建てなければなりません。
それでも10万円もあれば自作の棚を作れるでしょう。
トータルで300万円もあればキウイ農家になれるでしょう。
キウイ農業のメリット
メリット1:時給単価が高い
キウイは果物農業の中でもっとも時給換算が高い農業で、その時給は1,500円にもなります。
野菜に比べて儲かりにくい果物で時給が1,000円を超えるものはほとんどありません。
キウイ農家の時給がこれほどまでに高いのは、キウイ栽培には手間がかからないことが要因です。
その余った時間で他の作物も育てて収益をさらに上げている農家が多いです。
メリット2:面積あたりの収益性が高い
キウイは、面積あたりの収益性が高い果物です。
10a(アール)あたりの収益額は30~40万円で、一般的に普及している果物の中では最も高い金額です。
よって、キウイ農家なら狭い畑でもそれなりの収益を生み出せるでしょう。
メリット3:初期費用が安い
棚こそ必要になりますが、それ以外は特に費用はかからないので、150~300万円もあればキウイ農家になれるでしょう。
ただし、キウイは種を植えてから実が出来るほどに成長するまで4年の歳月がかかります。
それまでは、他の農作物に力を入れて稼いでおくか、就農前に数年分の生活費を貯金しておくことが必須です。
キウイ農業のデメリット
デメリット1:収穫まで4年かかる
キウイは、成長してからは毎年たくさんの実が成りますが、それまでに最低でも3年の歳月が必要になります。
一般的には4年目から収穫と収益化が出来るようになるので、それまでの資金計画をしっかりと練っておく必要があります。
また、キウイの木の寿命は20~30年のため、数年おきに計画的に新しい棚を作っていくと良いでしょう。
デメリット2:つる性植物である
キウイはつる性の植物で、本来は他の木の幹に巻き付くように成長していきます。
農業としてキウイを育てる場合は、棚を作る方法が一般的です。
棚は、1基10~20万円もあれば自作で作れます。
ハウスを建てるのに1基500万円もかかることを考えればそれほど高額ではありませんが、資金繰りの厳しい就農初期には大きな出費になるでしょう。
また、一人で棚を組むことも不可能ではありませんが、綺麗に早く組むには最低でも二人で行わなければならないので、家族がおらず近所付き合いもない人は、業者に組み立てて貰うことになるでしょう。
キウイ農家経営の工夫
工夫1:高単価の品種を選ぶ
他の作物同様に、キウイにもたくさんの種類があります。
香川県ブランドの"香緑"や"さぬきゴールド"、福岡県のブランド"博多甘熟娘(はかたうれっこ)"や"甘うぃ(あまうぃ)"など、キウイの名産地ではキウイのブランド化に力を入れています。
キウイの国内自給率はおよそ30%で、残りの70%はニュージーランドからの輸入に頼っています。
国産というだけでブランド価値はありますが、ブランド力の弱いキウイでは安いニュージーランド産のキウイに競争力で負ける可能性があります。
工夫2:他の作物と並行して栽培する
キウイは時給換算の高い作物ですが、キウイだけで生計を立てている人はあまりいません。
キウイ栽培で最も手のかかる収穫時期は10~12月です。
工夫3:ゼスプリの存在
"ゼスプリ社"は、キウイ栽培を主要産業にしているニュージーランドで、価格競争を避けるために作られた公営企業が民営化された組織です。
ニュージーランドで作られたキウイは、ゼスプリによって世界50カ国以上に輸出されています。
日本のキウイも30%は国産ですが、残りの70%はニュージーランドからゼスプリを通して輸入しています。
直接的に争う訳ではありませんが、ゼスプリのキウイの価格が国産のキウイの価格に影響を与えることは必定です。
よって、ゼスプリが輸出していない種類のキウイを栽培して、価格競争に巻き込まれないようにすると良いでしょう。
まとめ:キウイは果物の中では儲かりやすい
時給単価や面積あたりの収益が高いので、高収入が目指しやすいです。
その他の農業については、『夢の田舎生活『農業』は儲かるのか?儲かる農業12選を紹介!!』で解説しています。