サトウキビ農家は儲からない
そんなサトウキビは、農業の中でも儲かりにくい作物です。
手間のかからない農業ではありますが、専業農家としてサトウキビだけを栽培して生活をしている人はほとんどいません。
この記事では、そんなサトウキビ農業の年収や儲かりにくい現状を解説します。
サトウキビ農家の年収
ただし、その大半が補助金で成り立っている歪な収益構造をしています。
サトウキビ農家は、生産したサトウキビを製糖工場に出荷しますが、その単価は1トン約5,000円です。
これだけでは、サトウキビ農家の年収が20~30万円ほどになってしまうので、国が補助金を1トンあたりおよそ17,000円農家に支給しています。
つまり、サトウキビ農家の収入のうち7~8割は、補助金で成り立っていることになります。
サトウキビ農家の初期費用
ただし、サトウキビ農業は、面積あたりの収益性が低いので広い畑が必要です。
おおよそ300~500万円あれば、サトウキビ農家になれるでしょう。
田舎のイメージのある沖縄県ですが、実は土地の価格を示す"地価"は、47都道府県の中で11番目に高いです。
近年の沖縄は、人口の増加や観光業の発展により、地価の上昇が続いています。
よって、他県に比べて物件の取得費用はやや高めになります。
サトウキビ農家のメリット
メリット1:補助金
サトウキビ農家は、補助金により政府に守られています。
これは、国産の砂糖が海外産の安い砂糖に淘汰されないようにするのが目的です。
よって、他の作物に比べて安定的に稼げます。
メリット2:手間がかからない
サトウキビは、手間のかからない作物としても知られています。
サトウキビは乾燥を好む作物なのでそれほど水やりをする必要もなく、主な作業は雑草の刈り取りだけです。
よって、副業としてサトウキビを栽培している人は、日曜日だけサトウキビ畑に顔を出している人もいます。
もちろん、雑草が多すぎるとサトウキビに栄養がいかなくなり、質の悪いサトウキビになってしまうので、こまめに手をかける方が大きく稼げます。
サトウキビ農家のデメリット
デメリット1:補助金頼り
サトウキビ農家の収入の大部分は補助金頼りです。
定額で支給されるので、収益の目処を立てやすいメリットはありますが、政府が支援を打ち切ってしまえば、途端にまったく稼げない仕事になってしまいます。
現状は、沖縄県の主要産業の一つになっているので、簡単に支援を打ち切ることはないでしょうが、30年後も同じ規模の支援がされている保証はありません。
デメリット2:面積あたりの収益が低い
サトウキビは面積あたりの収益が低い作物です。
10a(アール)あたりの収益は、補助金込みで約13万円です。
よって、サトウキビ農家である程度の収入を確保するには広大な畑が必要になります。
デメリット3:場所
国産のサトウキビは、沖縄県(60%)と鹿児島県(40%)でほぼ100%生産されています。
よって、サトウキビ農家になりたいなら、沖縄や鹿児島に移住することが必須となります。
特に沖縄県に関しては、風土や文化が独特なだけでなく、他県に行くには飛行機に乗らなければならないような交通の便の悪さもあります。
デメリット4:台風被害
沖縄県は、台風の被害が大きいことで知られており、毎年サトウキビだけでも数億円規模の損失が出ています。
サトウキビは、倒れてしまってもまた立ち上がる性質のある強い作物ですが、それでも台風クラスの強い風には流石に耐えられません。
サトウキビ農家のコツ
コツ1:副業としてサトウキビ農家になる
サトウキビ栽培だけで生活をしていくほどの収入を得ることは難しいです。
本業を他に持ちつつ、副業としてサトウキビ農業を行っている農家も多いです。
TPPに加入するとサトウキビ農業は潰れる?
しかし、2020年代になっても国内のサトウキビの生産量は変わっておらず、結果としては杞憂に終わったことになります。
まとめ:サトウキビ農業は副業がおすすめ
本業としてサトウキビ農家をしてる人はほとんどおらず、多くの農家は副業としてサトウキビを育てています。
しかし、国により産業が保護されているので、農業の中では収入が安定的な部類に入ります。
当サイトでは『その他の農業』も多数掲載しています。ぜひ、ご覧ください。