カレー屋の開業は儲かる


 カレー屋は儲かりやすい飲食店の一つです。

 高い回転率テイクアウト需要など、カレー屋は儲けやすい条件を備えています。


 一方で、客単価が低いことと、匂いが強いことがデメリットとして上げられます。


 この記事では、カレー屋の開業が儲かるのか年収や初期費用などを解説します。



カレー屋開業の年収


 カレー屋を経営している人の平均年収は450万円です。

 しかし、その影には2~3年で廃業しているカレー屋が多いのも事実です。


 一般に、飲食店の廃業率は、5年で80%10年で90%と言われています。

 単年で大きな利益を残すことよりも、5年10年と続けて経営していけることが重要です。



カレー屋開業の初期費用


 寿司屋を開業するために必要な資金はおおよそ1,500万円が相場です。

 主な金額はこちらの通りです。


カレー屋の初期費用
・物件取得費(家賃の10ヶ月分)250~350万円
・改装費 500~800万円
・厨房設備費 200万円
・その他備品費 200万円
・合計 1,150~1,550万円


 その他にも最初の1年は赤字でも生活できるだけの生活費も必要になるでしょう。



カレー屋開業のメリット


メリット1:回転率が高い

 カレー屋は飲食店の中でも1.2を争うほど回転率が高いです。

 同じ席数でも回転率が高ければ多くの客を捌けるので、収入が多くなりやすいです。

 カレー屋の回転率が高い理由は、調理の簡単さにあります。

 事前に仕込みをしてあれば注文後ライスやカレーなどを盛り付けるだけなので、麺類のように茹でる時間もありません。


メリット2:テイクアウト需要もある

 麺類だと伸びてしまったり汁がこぼれてしまうのでテイクアウト需要がありませんが、カレー屋ならテイクアウトで売り上げを伸ばせます。

 テイクアウトなら席を圧迫することもなく、従業員の手間もイートインに比べれば少ないので、効率的に稼げます。

 調理の手間がかからないカレー屋のメリットは、テイクアウトとの相性が良いです。


メリット3:日本人に人気

 カレーは好きな食べ物ランキングで常にトップ10に入っている人気メニューです。

 やはり人気のないメニューよりも人気のメニューの方が儲かりやすいです。


メリット4:原価率が低い

 カレーは、ライスやナンの他ににんじんや玉ねぎなど使っている材料が安価な物ばかりです。

 一般的なカレー1杯の原価は200~300円ほどで、原価率は30%になることが多いです。


 それだけだと普通の飲食店と同じ原価率ですが、トッピングを有料にすることで原価率を下げることが出来ます。




カレー屋開業のデメリット


デメリット1:客単価が低い

 カレーは単品での注文が多いので、客単価が1,000円を超えることはまずありません

 客単価が低いので同様に利益も少なくなり、毎日80~100人くらいの客数がないと経営していくことは出来ません。

 カレー屋で毎日80~100人の客数を確保するには、ビジネス街や住宅街など人の多い所に出店する必要があります。


デメリット2:匂いが強い

 カレーの香りはかなり強いので、会社員のランチとしては避けられる傾向にあります。

 こればっかりはどうしようもないので、香りが気にならない人たちを客として囲い込みましょう。



カレー屋開業のコツ


コツ1:トッピングで稼ぐ

 カレー単品は客単価が低いのでトッピングの種類を豊富にして稼ぐ方法がおすすめです。

 トッピングは一般的に原価が低い物が多く、10~15%の原価率に設定してもちゃんと売れます。


 CoCo壱番屋がカレー専門店で一強になっている要因の一つに、いつものカレーを自分の好みにカスタマイズ出来るエンターテイメント性があります。

 繁盛しているお店の経営方法を真似る意味でも、トッピングのメニューは豊富な方が良いでしょう。


コツ2:大盛りに対応する

 カレー屋は男性客の多いビジネスです。

 アンケート調査によると、週1回以上カレーを食べる人は女性に比べて男性の方が2倍も多いのです。

 大盛りメニューを展開すれば、男性客の満足度も高まり客単価も上がるのでおすすめです。


コツ3:テイクアウトに対応する

 そもそもテイクアウトに対応出来ないお店も多い中で、カレー屋はテイクアウトに対応出来るお店です。

 場所も人件費もかからずに売り上げを伸ばせるので、必ずテイクアウトに対応するべきです。

 持ち帰り袋にお店のロゴを印刷しておけば、持ち帰り客が勝手にお店を宣伝してくれて一石二鳥です。


コツ4:日本人の味覚に合わせる

 カレーにこだわりを持ちすぎると、本場と称してインド人の味覚に合ったカレーを作りがちです。

 しかし、日本人に馴染みのあるカレーは、給食のカレーやレトルトカレー、"CoCo壱番屋"のカレーです。

 幅広い客層を獲得したいなら、日本人にとって"普通の"カレーが一番です。


コツ5:"カレーマイスター"の資格

 無くても支障はありませんが、カレーマイスターの資格を取っておくとお店に少し泊が付くでしょう。

 そうでなくても体系的にカレーを学べるので、取っておいて損はありません。



まとめ:カレー屋開業はトッピングとテイクアウトで高年収


 カレー屋は、回転率が高くトッピングやテイクアウトとの相性も良い稼げるビジネスです。

 それでも客単価が低いので集客力が経営の肝になってくるでしょう。