ペットショップの個人経営は儲かる?
『ペットショップで働いてみたい。』
動物好き憧れの職業であるペットショップは、3つの収益化方法があり儲かる可能性のある仕事です。
定番の"成体販売"だけでなく、"物販"や"トリミング"を合わせて行うことで、生計を立てていくだけの年収を稼ぐことは出来ます。
ペットショップ経営の年収
年収が低い原因として『ペットショップを始めたい。』という夢が先行し過ぎて経営者としての目線が足りていないことが考えられます。
裏を返せば、しっかりとした経営計画を立てて実践していけば、十分に会社員と同じくらいの年収になります。
反対に、会社員やアルバイトとしてペットショップで働くと、最低賃金ギリギリの給料設定になっていることがほとんどなので、それだけで生活をしていくことは難しいかもしれません。
ペットショップ経営のメリット
メリット1:好きなことを仕事に出来る
やはりペットショップを開業する最大のメリットは、好きなことを仕事に出来ることでしょう。
ペットショップのオーナーや、ペットショップで働く会社員やアルバイトは、多かれ少なかれペットが好きなはずです。
その"好き"を表に出して仕事をしていけば、それが客にも伝わり繁盛店になったりもします。
反対に、『ペットが好きではないけど儲かりそうだからペットショップを始めたい。』と考えている人には、もっと儲かる業種は他にあるので、ペットショップはおすすめしません。
メリット2:リピーターを獲得しやすい
大切なペットに対する餌やおもちゃを信頼しているお店から買いたいと考えるのは自然なことです。
よって、一度来店した客を満足させれば、その次からリピーターになる可能性が他の業種に比べて高いです。
特に成体購入をしたお店で餌を定期的に買う人は多いです。
ペットショップ経営のデメリット
デメリット1:儲からない
ペット業界自体は、儲かりにくいと言われています。
成体の利益率はおよそ50%ですが、仮に売れ残ってしまうと成長に合わせて値下げをしていかなければ売れなくなってしまいますし、その間の毎日のエサ代や世話をする人件費もかかります。
だからと言って『成体を仕入れず物販だけをする』という戦略も上手くいきません。
なぜなら、成体(特に犬や猫)には、強い集客力があるからです。
実際に、大型ショッピングモールに併設されているペットショップには、常に人だかりが出来ています。
彼らが実際に成体やグッズを購入することはなくても、繁盛感を演出出来るだけお店としてはプラスなのです。
デメリット2:殺処分の可能性がある
実は、ほとんどのお店は、保健所による殺処分を行っていません。
手間こそかかりますが、売れ残った成体の内の多くは、里親を探して譲渡しています。
もし、殺処分が辛くてペットショップ経営をするか悩んでいるのなら、やり方次第では殺処分をする必要がないので、安心してペットショップ経営を始めてください。
デメリット3:維持費がかかる
生き物を扱っているので、毎日のエサ代だけでなく、お世話をする人件費も多くかかります。
丼勘定で経営していると、繁盛しているのに赤字になるという現象もありえます。
ペットショップ経営のコツ
コツ1:3つの収益化で売り上げアップ
ペットショップには、3つの収益化方法があります。
3つすべてを扱うことで安定的で効率的に収益を得ることが出来るでしょう。
コツ1−1:成体販売
一つ目の収益化方法は、成体販売です。
成体販売自体には、それほど収益性はありません。
しかし、集客力の高さやリピーター化のしやすさなど、生体販売にはメリットがたくさんあります。
コツ1−2:物販
二つ目の収益化方法は、物販です。
ケージやリードについては、ペットの一生の中で2.3度しか買い換えることはないでしょう。
しかし、餌やトイレ用シートのような消耗品は月に1度は買わなければなりません。
物販をすることで定期的に客がお店に来るようになり、ついで買いや他のサービスを利用することにも繋がります。
コツ1−3:トリミング
三つ目の収益化方法は、トリミングです。
人間の髪の毛のように、犬の毛も毎日伸びるので、一度顧客になってくれると定期的な収入源になります。
私たち人間も、美容院については毎回決まったお店に通っていると思います。
ペットトリミングについても同様で、一度リピーターになれば他のお店に乗り換えられることは少ないです。
他にも、トリミングサービスを行うメリットとして、待ち時間に物販を購入してくれる可能性があります。
暇つぶしに見ていたオモチャやオヤツを買って帰る人も実は多いのです。
コツ2:動物病院を併設する
四つ目の収益化方法として、動物病院を併設するのもおすすめです。
ペットに関するあらゆる用事を一箇所で済ませられるのは、飼い主としてはとても楽です。
また、獣医師に『歯が少し汚れていますね。』と言われれば歯磨き用のガムが売れたり、『爪が伸びると転倒リスクがありますよ。』と言われると爪切りが売れたりします。
店員やトリマーさんに言われても聞かない話も、"医者"の話なら聞いてしまうことは良くあることです。
コツ3:丁寧な飼育を心掛ける
展示されている犬が過度に怯えていたり、床に糞が落ちているようなお店でペットを買いたいと思う人はまずいません。
常に部屋を綺麗に掃除したり、優しくペットに接するようにしたり、丁寧な飼育を行いましょう。
成体購入は一生に一度の買い物になるので、少しでも嫌悪感を持たれると購入されることは絶対にありません。
コツ4:定番の動物を揃える
『自分が○○が好きだから』という理由で犬種や猫種を選びたい気持ちは分かります。
それでも、お店を経営していくことを考えるのならば、定番の種類を揃えるのが鉄則です。
日本人に人気の犬と猫は次の通りです。
人気犬種ランキング
1位:トイ・プードル(2.5万頭)
2位:チワワ(1.6万頭)
3位:柴犬(1.0万頭)
人気猫種ランキング
1位:スコティッシュ・フォールド(8.9千頭)
2位:マンチカン(5.9千頭)
3位:アメリカンショートヘア(4.1千頭)
犬の方が市場規模が大きいので、犬の種類を多く揃えつつ、上位にランクインする犬種猫種は必ず販売しましょう。
まとめ:ペットショップは儲からない
しかし、動物が好きな人にとっては、きっと天職になります。
動物をお金稼ぎの道具のように考えることに抵抗を感じる人もいるでしょうが、『一匹でも多くの動物を幸せにしてくれる家庭に届け、その対価としてお金を得る。』のがペットショップの役割ではないでしょうか。
殺処分の無い業界になることを切に願います。