メキシコペソ相場が上がるときとは


 メキシコペソの為替相場が上がりやすいのは次のようなときです。


メキシコペソ相場が上がりやすいとき
・政策金利が上昇傾向
・原油価格の上昇
・アメリカとの関係が良好
・アメリカ経済が良好
・メキシコ経済指標の好調


 しかし、一般的に上がりやすいというだけで、他の要素も複雑に絡む為替相場では、あくまで参考程度にしかなりません。

 それでも、メキシコペソ相場が上がるとされている要因を理解しておくことで、投資の参考になったり経済ニュースをより具体的に理解できるようになります。

 そこでこの記事では、メキシコペソが上がる要因を解説します。



メキシコペソが上がる要因


要因1:政策金利が上昇傾向

 メキシコペソは、高金利通貨として人気の通貨です。

 メキシコペソの金利が上昇すると、さらに高金利通貨としての魅力が上がり為替相場自体も上昇します。


 メキシコペソの政策金利は、過去を振り返ってもおおむね3~10%で推移しており、為替相場と違い上昇局面と下落局面がはっきりと分かれています。

 よって、政策金利が3%近くまで下落してきたらメキシコペソを購入しておき、政策金利が10%に近くまで上昇したときにメキシコペソを売却すると利益を生みやすいです。



 その他にも、市場予想に反して大きく政策金利を上げた時に短期的な上昇をすることもあります。

 各国政府や中央銀行が政策金利を発表する前に市場関係各社が予想を発表しますが、その予想が金利据え置きの時に政府が金利引き上げを発表したり、市場予想以上の大幅な引き上げを行った時には、短期的にメキシコペソの為替相場が上昇します。


要因2:原油価格の上昇

 メキシコの東に広がるメキシコ湾は、巨大な油田地帯が広がっており、原油の産出国です。

 よって、世界経済が好調で原油の価格が高騰すると、メキシコペソの為替相場も上昇します。


 その他にも、石炭、天然ガス、鉄、銅、ニッケルなど様々な天然資源の産出国でもあります。

 原油だけでなく、銅やニッケルの価格推移もメキシコペソ相場に影響を与える可能性があるので、チェックしておくと良いでしょう。


要因3:アメリカとの関係が良好

 メキシコの隣国には、世界最強の大国アメリカがあります。

 アメリカとの関係が良好なら、経済だけでなく軍事や内政など様々な国内活動が安全に活発に行えるようになり、メキシコペソも上昇します。


 現在メキシコとアメリカの関係性は良好で、『アメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)』という自由貿易協定を結んでいます。


 しかし、アメリカもメキシコもトップの権限が強い大統領制の国です。

 現在の関係性は良好ですが、それぞれの次の大統領が反アメリカ、反メキシコの大統領になる可能性もゼロではありません。

 大統領選挙が近い時期には、あまり積極的にメキシコペソを保有しない方が良いでしょう。


要因4:アメリカ経済が好調

 メキシコは輸入の50%輸出の80%をアメリカと行っています。

 メキシコに比べて圧倒的に経済規模の大きいアメリカ経済が少し傾くだけでも、経済規模が小さなメキシコ経済への影響は大きなものになります。

 よって、アメリカ経済が好調なとき、メキシコペソも上昇しやすくなります。


 ただし、短期的にはアメリカ経済が好調ならメキシコの資金がアメリカに流れてしまい、逆にアメリカ経済が不調なら資金がメキシコに流れるという反対の現象も起こります。


要因5:メキシコ経済指標の好調

 単純にメキシコ経済が好調なときは、海外投資家が資金をメキシコへ投入してくるので、メキシコペソが上昇しやすいです。

 高金利通貨国であり資源通過国でもあるメキシコは、このような海外マネーが多く流入しているので、他国以上にその影響を受けやすい特徴もあります。



まとめ:メキシコペソが上がる要因を参考にしよう


 様々な要因が複雑に絡み合う為替相場の世界では、一つの要因が必ず上昇や下落に直結する訳ではありません。

 しかし、メキシコペソが上がりやすいとされている要因を知っておくだけで、投資の参考になったり経済ニュースがより具体的に楽しく見れるようになります。

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