南アフリカランドはこれからどうなる?
そこで気になるのは、これから先の南アフリカランドの為替相場が上昇していくのか下落していくのかではないでしょうか。
結論を申し上げると、南アフリカランドはこれから先も下落を続けることが予測されます。
それは、新興国の高金利通貨ならではの理由があります。
この記事では、なぜ南アフリカランドが下落していくのか、過去の動向や今後の予想を解説します。
南アフリカランドのこれまでの動向
南アフリカランドのこれまでの為替相場は、このようになっています。
単年で見れば上昇している年もありますが、10年単位で見れば綺麗な右肩下がりをしています。
南アフリカ共和国のような新興国は、毎年数%ずつ経済成長をしています。
経済が成長すると、国民の所得や消費が増え、物価が上昇していきます。
物の値段が上がるということは、相対的に通貨の価値が下がっているとも考えられるので、どうしても為替相場が下落傾向にあります。
このように新興国通貨の価値は下落傾向にはありますが、それと同等かそれ以上の政策金利を設定していることが多いです。
例えば、先程見たチャートによると、2009年から2022年までの13年間で、1ランド12.7円から7.4円までおよそ42%も価値を下げています。
しかし、毎年平均6.2%の政策金利が設定されていたので、およそ80%の金利が付きます。
このように、通貨の価値こそ下がりますが、金利収入と相殺するとプラスになることの方が多いです。
南アフリカランドの今後の予想
これまでおおよそ15年で半値になるペースで下落を続けてきたので、このペースが続くなら2035年~2040年頃に1ランド3.5円になっている計算です。
ただし、未来のことは誰にも分かりません。
仮に南アフリカ共和国で新たな金山がたくさん見つかれば、南アフリカランドが高騰しているかもしれませんし、反対に戦争や紛争が起こり国体を維持出来なくなれば南アフリカランドが紙くず同然になっているかもしれません。
このように、未来の予想を正確行うことは不可能なので、あまり未来の予想ばかりに目を向けていくのは良い手法ではありません。
南アフリカランドとAI予想
近年急速に発展しているAI技術ですが、いくらAI技術が発展しても未来の為替相場を正確に予測することは不可能です。
これから先、AI予想を謳った投資商品がたくさん出てくるでしょうが、個人的にはおすすめしません。
まとめ:南アフリカランドはこれから先も下落する
これは、南アフリカランドだけではなく、メキシコペソやトルコリラのような他の高金利通貨にも当てはまります。
どの高金利通貨でも、長期的に見れば下落を続けているので、これから先も下落を続けていくと考えるのが自然です。
それでも、その下落幅よりも大きなスワップポイント(金利収入)が得られる可能性の方が高いので、レバレッジに気を付けて投資を行う分には、南アフリカランドは投資対象として有効であると考えます。
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