エステサロン開業は儲かるのか
ただ漠然とお店を開くだけでは集客が難しいですが、戦略的に経営をしていくことで年収1000万円以上を目指せます。
この記事では、エステサロンの平均年収や、メリットデメリット、さらに売り上げを伸ばすコツを解説します。
エステサロンオーナーの年収
ただし、エステサロンは人気商売のため、個々の年収の差は激しいです。
年収200万円以下の経営者もいれば、年収1000万円を超えているオーナーもいるのが実情です。
エステサロン開業のメリット
メリット1:資格不要
エステサロンは、意外なことに資格不要で営業できます。
それでも、資格を持っている方が信頼感は得られるので、可能な限り資格を取得しておくほうが良いです。
有名な資格を3つ紹介します。
資格1:AEA認定エステティシャン
"AEA認定エステティシャン"は、エステ業界全般の基礎知識や基礎技術の習得を証明する資格です。
この資格には3つのランクがあり、"AEA認定エステティシャン"、"AEA上級認定エステティシャン"、"AEA認定インターナショナルエステティシャン"と段階を踏んでレベルアップが行えます。
資格2:AJESTHE認定エステティシャン
先程の資格と同様に、エステティシャンとしての基礎知識や技術を証明する資格です。
こちらの資格は2つのランクがあり、"AJESTHE認定エステティシャン"、"AJESTHE認定上級エステティシャン"とレベルアップしていけます。
資格3:Beauty Therapy Diploma
ベルギーに本部を置く"シデスコ"が発行している世界的に有名な資格です。
"CIDESCO-NIPPON"という日本の支部もあるので、日本の会場で日本語で資格取得が行えます。
日本人は、海外に対する憧れがあるので、『ヨーロッパの資格を持っている』というだけで集客効果が見込めます。
メリット2:在庫不要
仕入れ代金を前もって用意する必要もありませんし、売れ残りを気にして割引セールを行う必要もありません。
エステサロンなら原価がほぼゼロで営業出来るので、売り上げの大部分がそのまま収入になります。
メリット3:自由な価格設定
エステ業界は、原価のかからない業界なので、サービスの販売価格を自由に設定出来ます。
極論として、1時間100円でサービスを販売することも不可能ではありません。
しかし、この点にはデメリットもあり、近隣のライバルが採算度外視の格安サービスを行い価格破壊が起こる可能性もあります。
その際に価格競争に巻き込まれないように、しっかりと技術を磨いたり、顧客の囲い込みを日頃から行うことが重要です。
メリット4:人件費ゼロ
繁盛している間は人件費も払えるでしょうが、まったく客が来ない場合にもアルバイトの給料は発生するので、人を雇う業種は経営難易度が高いです。
エステサロンなら自分一人で運営していけるので、特に初期の客が少ない時期に経費を抑えられるのは大きなメリットです。
エステサロン開業のデメリット
デメリット1:高い廃業率
エステサロンは3年で90%が廃業しています。
エステサロンの経営を成功させるには、"エステの技術"と"経営力"の両方が求められます。
しかし、個人でエステを開業する人の多くは、エステの技術ばかりに目が向いており、経営者としての目線が欠けていることが多いです。
また、エステサロンは美容院のようにリピーター客が売り上げの大部分を占めるので、経営を安定させるには数年の営業を経てリピーターを増やしていかなければなりません。
しかし、3年の廃業率が90%となっているように、リピーターを増やしていく前に資金が足りなくなり廃業しているケースが多いです。
そうならないためにも、少なくとも1年間はまったく収入が無くても生活をしていけるだけの貯金を準備しておくと良いでしょう。
デメリット2:リピーター獲得までが辛い
美容に関心のある顧客は、既にどこかのエステサロンでサービスを受けています。
余程そのお店に不満がない限り、わざわざ別のお店に乗り換えることはありません。
少し安いからといって別のお店に通って、万が一肌が荒れるようなことがあれば困るからです。
そこに新しく私達がエステサロンを開業しても、顧客が勝手に集まることはないでしょう。
そこで、資金に余裕があれば広告宣伝を行って、まずは自店舗を認知してもらい、一人でも来客があれば最高のサービスでリピーターになってもらいましょう。
リピーターが増えてくると、今度は紹介客も増えてきます。
デメリット3:高額な設備
エステサロンを開業するのにかかる初期費用は、物件の取得費と設備購入費が高額になります。
その中でもエステサロン開業に必要な機器にはこのようなものがあります。
高額設備一覧
・脱毛器 約400万円
・痩身機器 約300万円
・美顔器 約30万円
その他にも細々とした備品を含めると、800万円くらいはかかるものと考えておきましょう。
エステサロンの経営コツ
コツ1:3つの営業方法
エステサロナを開業しようと考えた際に3つの営業方法があります。
方法1:テナントサロン
最も一般的な営業方法は、テナントを借りてサロンを開く方法です。
物件取得費に300万円ほどかかり、毎月の家賃もかかってしまいますが、客から見るとしっかりとした店舗で運営されているサロンの方が信頼感は高いです。
また、オーナーも職場と自宅を分けているので、公私混同せず自宅でしっかり休めるのもメリットです。
方法2:自宅サロン
資金に余裕がない人が選ぶ選択肢として自宅でサロンを開業する方法もあります。
しかし、客からしてみると副業感覚で行っているように見えてしまい、良いサーピスを行っていても安っぽく見えてしまうのが難点です。
少なくとも、玄関から施術室までの導線に、生活感のある物を置かないように心掛けましょう。
家賃こそ抑えられますが、自宅が職場になっているので、メリハリが付けにくくしっかりと休めないと感じるオーナーもいます。
方法3:出張サロン
さらに低予算で行える営業方法として、出張サロンがあります。
直接客の自宅に赴いて、寝室などでサービスを行います。
高齢者や怪我や病気を抱えて簡単に外出できない人に人気のサービスです。
デメリットとして、高額で大型の設備は持ち運べないので、安い設備で高い満足度を得る技術力が求められます。
コツ2:物販で売り上げアップ
エステサロンで物販を行うことで、売り上げの底上げが期待出来ます。
営業力のある人なら、売り上げを2~3割も上げることも可能です。
また、売れた商品は客が自宅で毎日使ってくれるので、『そろそろエステに行かなきゃ。』とお店のことを思い出してくれるきっかけになります。
エステサロンでおすすめの物販品は次の通りです。
エステサロンにおすすめの物販品
・クレンジング、洗顔料
・化粧水、美容液
・サプリ、美容ドリンク
・美顔器、脱毛器
物販商品の選び方は、『自分が自信を持ってオススメできるもの』、『利益率の高いもの』、『薬局などで手軽に買えないもの』がおすすめです。
物販は、手間や時間をかけずに利益を伸ばせるので、必ず行うようにしましょう。
コツ3:技術を安売りしない
飲食業や小売業にはおおよその相場があり、例えばラーメン1杯を100円で売る個人経営のお店はまずありません。
しかし、エステサロンには原価が無いため、そういった極端に安い価格設定をしてしまうオーナーもいます。
もちろんサービス価格を安くしてしまうと、たくさん働いたのに赤字になることもありますし、過度に安いと『サービスの悪いお店ではないのか』と不安がられてむしろ客が来なくなります。
自信がなくて値段を下げようと考えているのなら、しっかりと技術力を磨いて高い値段に見合ったサービスを行えるようにしていく方が、客もオーナーもウィンウィンの関係になれます。
コツ4:SNSの利用
予算をかけずに宣伝する方法としてSNSの利用があります。
20~30代の女性の利用客が多いエステサロンと、若い女性が必ず入れているSNSアプリとの相性は抜群です。
綺麗な内装や、高額設備をSNSにアップしたり、可能ならオーナーの顔も載せておくと、安心して来客してくれるでしょう。
コツ5:コミュニケーション技術を磨く
正直な所、エステで磨かれる"肌の調子"や"脱毛の様子"については、素人の利用者にはあまり差を感じられません。
それよりも、居心地や接客態度の方が利用者の印象に残りやすいです。
もちろん最低限のエステ技術は必要ですが、エステティシャンに求められるのは接客技術です。
客が抱える日頃の愚痴や悩みを聞いてあげながら接客をすれば、客の満足度は高くなるでしょう。
まとめ:エステサロンは年収の差が激しい
しかし、人気店と廃業するお店の違いは、ほんの小さな差であることが多く、少しでも利用者の満足度を高めるように日々考えていけば、おのずと高い年収が目指せます。
是非自分の技術を安売りしないように、しっかりと技術力を磨いていきましょう。