トルコリラ投資は危ない?
毎年、多くの投資初心者が見た目の金利の高さに釣られてトルコリラを購入しますが、そのほとんどは損失を抱えるかロスカットにあって撤退をしています。
中には追証や自己破産をする人もいます。
この記事では、なぜトルコリラを取引するだけで自己破産するような事態になってしまうのかを解説します。
トルコリラのリスク
その危険性とは『急激な価格変動』と『為替相場下落の常態化』です。
トルコリラのリスク1:急激な価格変動
トルコリラは、他の通貨に比べて急激な価格変動が起こりやすい通貨です。
トルコリラの流通量は、ドルやユーロに比べて極端に少ないです。
よって、例えば同じ1兆円分の買い注文がドルとリラに行われた場合、リラの方が大きく値が動きます。
また、トルコリラは過去に何度も暴落を起こすほど脆弱性があり、定期的に機関投資家に狙われています。
そのような時には、数分で10%も暴落するようなことになります。
為替相場で10%の値動きはかなり大きなもので、ドル/円が数分で130円から120円に下がると考えるとその大きさが伝わるでしょう。
トルコリラの危険性2:為替相場下落の常態化
トルコリラは、通貨価値の下落が常に起こっています。
現行のトルコリラは2009年から使用されていますが、わずか13年間でその価値を1/10にまで減らしています。
このような金融商品を購入しても継続的な利益を出すことは不可能です。
FXで他の通貨を取引していると価格が元に戻ることも多いので、損失を抱えているトルコリラのポジションも元に戻るだろうと塩漬けにする人が多いですが、これを見れば元に戻ることはなくどんどん赤字が膨らむのが分かります。
塩漬けは特に危険
ですが、先程のチャートグラフで見た通り、トルコリラは毎年下落をし続ける通貨なので、そのポジションがプラスに転じるどころか、90%以上の確率でさらに含み損が増えることになります。
よって、ほとんどのケースですぐにポジションを決済して、損失を確定させる方が傷が浅くて済みます。
追証が発生するケースもある
トルコリラのような値動きの激しい通貨をレバレッジを掛けて取引すると、一瞬の値動きで持っている資産だけでは支払えない額の損失を抱えることもあります。
そうなると、口座の資金がゼロになるだけではなく、追加で足りない分を入金しなければなりません。
これを"追証(おいしょう)"と言います。
"追証"はローンや借金と同じくちゃんと支払わないと取り立ての電話や裁判所から通知が届くようになるので、支払わず逃げることは出来ません。
中には自己破産してすべての資産を失った人もいるので、"追証"が発生しないようにポジションの量は気を付けましょう。
まとめ:トルコリラは特に危険!!
余程の事情が無い限りは、トルコリラを取引することはおすすめしません。
同じような高金利通貨のメキシコペソや南アフリカランドの方がまだ安全なので、高金利通貨投資に興味がある人には、メキシコペソや南アフリカランドをおすすめします。
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