メキシコペソとトルコリラどっちがおすすめか


 メキシコペソとトルコリラはどちらも高金利通貨として人気の通貨です。

 実際にこのどちらかの通貨に投資をしている人も多いはず。

 高金利通貨として似たような両者ですが、どちらに投資をする方が儲かるのでしょうか。


 私個人の意見としては、圧倒的にメキシコペソがおすすめです。

 この記事では、なぜメキシコペソがおすすめなのか、トルコリラが投資対象にならない理由は何かを解説します。



トルコリラの為替相場は長期的な下落

 トルコリラは過去にも通貨価値の下落により、デノミ(新通貨発行)を2009年に行っています。
 

 上のチャートは、現行の通貨が発行された2009年からのトルコリラ/円の為替相場ですが、2009年当初には1リラ80円だったものが13年間で1リラ8.0円へとその価値を1/10にまで減少させています。

 今後もトルコリラは、さらに価値を下げ続けるだろうと予想しております。


 トルコリラが下落をし続けている要因を下記の記事で詳しく解説しています。





メキシコペソの為替は下落しつつも安定的

 メキシコペソも他の高金利通貨と同様に通貨価値の下落を続けています。


 しかし、その下落具合は緩やかで、通貨価値の下落よりもスワップポイントによる金利収入の方が多いので、ロングポジションを持っているだけで稼げる通貨です。

 現状のメキシコ経済は、小さい問題は抱えていてもトータルで見ると活発に経済規模を拡大しています。



メキシコペソでスワップポイント生活は可能?

 トルコリラよりメキシコペソの方が投資対象として優れているのはわかりましたが、メキシコペソのスワップポイントだけで生活をすることは可能でしょうか。

 実は、たった1000万円の資金があれば、レバレッジ3倍でメキシコペソを保有すると、毎月20万円のスワップポイントが得られる計算になります。

 ただし、為替変動の影響も受けるので、より多く利益が出るときや損失が出るときもあります。

 レバレッジ別や生活費別の必要な資金を下記の記事で解説しています。





メキシコペソと南アフリカランドのどっちがおすすめ

 メキシコペソとトルコリラを比較するのなら、圧倒的にメキシコペソがおすすめでした。

 それでは、メキシコペソと南アフリカランドを比較するのなら、どちらがおすすめでしょうか。

 メキシコペソと南アフリカランドを比較するのなら、ややメキシコペソの方がおすすめです。



 メキシコペソ/円と南アフリカランド/円の長期チャートを見ると、どちらも似たような値動きをしていますが、やや南アフリカランド/円の方が下落幅が大きいです。



 政策金利についても、ここ5年間ほどはメキシコペソの方が高金利です。


 さらに詳しいメキシコペソと南アフリカランドの比較は下記の記事で解説しています。





メキシコペソと原油価格の相関性


 巷でよく言われている『メキシコペソと原油価格には相関性がある。』のは事実です。

 しかし、それ以外の"メキシコペソと銀の相関性"や"メキシコペソとNYダウの相関性"はありません。


 メキシコペソに投資をする際には、原油価格にも注目してトレードをすると勝率が上がるでしょう。





メキシコペソが上昇するとき


 メキシコペソに限らず、為替相場は様々な要因が複雑に重なり合って形成されています。

 単純に、『原油価格が上がればメキシコペソも必ず上がる』というものでもありませんが、メキシコペソが上昇しやすい要因はいくつもあり、それらが同時に起きていればメキシコペソが上昇する確率は高くなります。

 そこでここからは、メキシコペソが上昇する要因を5つ解説します。



要因1:政策金利の上昇

 企業にしろ投資家にしろ、すぐに使わない資金が手元にある際には、出来るだけ金利の高い債権や通貨に資金を移して置きたいと考えます。

 よって、政策金利の高い国の通貨は買われやすいという特徴があります。


 この特徴は、米ドルのような先進国通貨でもメキシコペソのような新興国通貨でも同様です。

 しかし、米ドルのような先進国通貨は貿易などで使われる実需が元々巨大なので、政策金利の大小の影響を受けにくいです。

 反対に、メキシコペソのような実需が少ない通貨は、政策金利狙いの投資マネーが相対的に多く、政策金利の変動に合わせて売買されやすく、為替変動への影響も大きくなります。


 『メキシコペソは政策金利の影響を受けやすい』と覚えておくと良いでしょう。


要因2:原油価格の上昇

 メキシコペソと原油価格には相関性があるので、原油価格が上昇すればメキシコペソも上昇します。

 メキシコは世界12位の原油産出国なので、原油価格が国内経済に与える影響は大きいです。


 原油価格は世界経済が好調で工場の稼働率が上がるとたくさん消費されて価格も上昇するので、原油価格だけに注目するのではなく世界経済全体にも目を向けると良いでしょう。


要因3:アメリカとの関係が良好

 メキシコはアメリカと国境を接しているので、アメリカとの関係性が良好だと経済面に良い影響を与えます。

 現状はメキシコとアメリカとカナダの三国で経済協定を結んでいるほどには良好な関係性を築けています。

 これから先もアメリカとの関係性が良好なうちは、メキシコ経済は成長を続けることでしょう。

要因4:アメリカ経済が好調

 アメリカ経済が好調なら、隣国のメキシコ経済も潤います。

 特にメキシコ人のアメリカへの出稼ぎ労働者は1000万人を超えており、メキシコの総人口のおよそ10%が出稼ぎに出ている計算になります。

 これは、子供からお年寄りまで含めた総人口の10%なのでかなり高い数値です。


要因5:メキシコの経済が好調

 メキシコ経済が好調なら、当然メキシコペソ相場は上昇します。

 経済発展著しいメキシコは、現在でも毎年5%ほどの経済成長を続けています。


 移民問題や犯罪率の高さ、人口ピラミッドの変化など大きな問題も山積みですが、これから先もまだまだ経済発展の余地は残っており、さらなるメキシコペソ相場の上昇も期待出来ます。



メキシコペソが下落するとき


 メキシコペソ相場が上昇しやすいときもあれば、メキシコペソが下落しやすい状況もあります。

 ここからはメキシコペソ相場が下落しやすい要因を6つ紹介します。



要因1:世界経済の停滞

 世界経済が停滞しているときは、メキシコペソも下落します。


 一見すると、世界各国の経済が同時に下落基調となるので、全通貨が同時に下落する気がします。

 しかし、世界経済が不調になると、アメリカや日本のような先進国の企業や投資家が一斉に投資商品を売却して自国通貨を保有しリスク回避をします。

 そうなれば、メキシコペソが売られて米ドルや日本円が買われて、メキシコペソ相場だけが下落することも理解出来ます。


要因2:政策金利の引き下げ

 この記事を読んでいるあなたもそうであるように、メキシコペソに投資をするのは高い政策金利を受け取るためです。

 メキシコの政策金利が0.5%なら、わざわざメキシコペソを持ちたい人はいないでしょう。


 世界中の企業や投資家がそのように考えているので、政策金利の引き下げはメキシコペソ売りを生みます。

 また、メキシコペソ自体が利下げしなくても、世界各国が利上げする中でメキシコだけが金利据え置きをしていると、相対的にメキシコの金利が低くなってしまい売られます。


要因3:原油価格の下落

 メキシコと原油価格は連動しています。

 また、原油価格は世界経済とも連動しています。

 世界経済が停滞すると、原油余りが起きて原油の価格が下がり、メキシコペソ相場も下落するという構図が一般的です。


要因4:アメリカ経済の不調

 メキシコの貿易相手のうち、輸入の50%と輸出の80%はアメリカです。

 これほどまでに極端に貿易相手が偏っている国は珍しく、メキシコと同様に高金利で人気の南アフリカですら、最大貿易相手は輸入の10%と輸出の20%の中国です。


 アメリカ経済が不調となれば、アメリカ政府はアメリカの経済を守ることを優先してくるでしょうから、メキシコとの貿易になんらかの制限がかかるかもしれません。

 そうなれば、メキシコ経済は立ちどころに混乱するでしょう。


要因5:メキシコ経済の不調

 メキシコ経済が不調なら、メキシコペソも下落します。


 メキシコ経済の動向を知るのに使える指標として、失業率やインフレ率が上げられます。

 メキシコは日本のような終身雇用制度ではないので、国内景気が悪くなると失業率が上がりやすいです。

 また、国内の景気が悪くなると、デフレとなりインフレ率が下がります。


要因6:アメリカとの関係悪化

 メキシコ経済にとってアメリカは不可欠な存在です。

 高い貿易比率や出稼ぎ人口の多さを考えると、仮にメキシコとアメリカの国交が断絶したら一ヶ月も持たずにメキシコ経済は崩壊するでしょう。

 直接的な経済への影響以外にも、治安の悪化や政局不安も経済悪化の要因となるでしょう。


メキシコペソ投資の危険性


 メキシコペソは、米ドルや日本円に比べるとハイリスクハイリターンな通貨です。

 何も考えずに米ドルと同じ手法で取引を行えば、簡単にロスカットします。

 ここからは、メキシコペソ投資の危険性を6つ紹介します。



危険性1:アメリカ頼りの経済

 メキシコ経済はアメリカ経済に依存していると言っても過言ではありません。

 現状はそのままでも問題はありませんが、やはり一国に依存している国体はリスクが高いと言えます。


 もし、アメリカとの外交関係に陰りが見えたら、メキシコペソ投資を中断した方が良いでしょう。


危険性2:資源国通貨

 一般に、資源国の通貨は世界経済が悪化すると売られます。

 1年に何度かは小さな下落を経験しますし、10年に1度は大規模な下落を経験します。

 特に10年に1度の大きな下落の際にレバレッジ3倍以上でポジションを持っていると、まず間違いなくロスカットになります。


危険性3:犯罪率

 メキシコは世界一の犯罪大国です。

 日本とほぼ同じ人口1.2億人のメキシコでは、年間3万件以上の殺人事件が起きており、これは日本の30倍以上の件数です。

 また、"メキシコマフィア"という言葉が有名で、国内最大の組織の構成員は6万人以上とされており、日本の暴力団で最大組織である山口組の構成員が8千人程度であることと比べるとその巨大さが伝わります。


危険性4:激しい変動

 アメリカとメキシコのGDPを比較すると20倍もの差があります。

 世界中に流通しているアメリカドルとメキシコペソの量を正確に測るのは難しいですが、両通貨の流通量も桁違いなのは容易に想像付きます。

 先進国通貨に比べて流通量の少ないメキシコペソは、より少ない金額の取引でも為替相場が動いてしまうため、先進国通貨よりも値動きが激しいです。

 過去に何度も起きている世界金融危機(○○ショック)の際には、ペソ相場が数日で2~3割の大暴落をしています。


危険性5:大統領

 メキシコの大統領制度は任期6年で再選不可です。

 現大統領の任期は2024年6月までとなっており、次の大統領選挙には与野党共に女性候補を擁立しています。

 初の女性大統領誕生ともなると、今までの大統領交代時よりも大きな変革が起こるかもしれません。


危険性6:スワップポイントの減少

 株式の配当金と違い、FXのスワップポイントは各FX会社が独自に設定しています。

 同じメキシコペソ/円のポジションでも、『A社は1日100円のスワップポイント、B社は1日10円のスワップポイント。』というようにFX会社ごとに得られるスワップポイントには大きな差があります。

 各国中央銀行が決定した政策金利を元にスワップポイントを決めているので、利下げが行われることでスワップポイントが減少することもありますが、FX会社の経営方針が変わり急にスワップポイントを減らされることもありえます。

 いくつかのFX会社に口座を開設しておき、常に一番スワップポイントの高い業者でポジションを持つようにすると良いでしょう。



まとめ:投資をするならメキシコペソがおすすめ


 投資対象としてメキシコペソとトルコリラを比較するなら、圧倒的にメキシコペソがおすすめです。

 少なくとも5年先もこの傾向は続くものと考えています。

 その他のスワップポイント投資に関する記事を『【まとめ】スワップポイント投資のコツ【メキシコペソ・南アフリカ・トルコリラ】』にまとめています。ぜひ他の記事もご覧ください。