カラオケ屋経営は儲かるのか


 カラオケ屋は、敷地面積が広い分だけ初期費用が高くなりがちですが、原価や人件費が低いので、儲かる可能性のあるビジネスです。

 個人で大規模な店舗を開業するのは難しいですが、小さなカラオケ屋なら個人でも十分に開業できます。

 この記事では、カラオケ屋を経営した場合の年収や、儲けるためのコツを解説します。


カラオケ屋オーナーの年収


 カラオケ屋オーナーの平均年収は400万円です。

 大手チェーン店が強い業界ですが、価格設定や飲食メニューを工夫することで、個人経営店でも繁盛店にすることは可能です。


カラオケ屋経営のメリット


メリット1:原価率が低い

 カラオケ屋は原価率が低いことで知られています。

 カラオケ屋の原価率はおよそ15%です。

 平均的な飲食店の原価率が30%であることを考えると、かなり原価が安いことが分かります。


 どのカラオケにも必ずあるドリンクバーは、種類にもよりますが1杯10~20円の原価。

 また、カラオケメニューの定番であるポテトや唐揚げの原価は50円です。


 このように、カラオケの飲食メニューは調理が簡単で原価率の低いものばかりで構成されています。


メリット2:人件費が安い

 カラオケ屋は、オペレーションが簡単なため、基本的にはアルバイトだけでもお店を回せます。

 また、10部屋程度の小規模なお店なら、ワンオペで回している店舗も多いです。


 人件費の安いアルバイトを少人数雇うだけで良いので、他の業種に比べると利益に対する人件費が低くなります。


カラオケ屋経営のデメリット


デメリット1:物件取得費が高い

 カラオケ屋の個人経営店が少ない理由は、物件取得費が高いからです。

 郊外にある大型の店舗なら200坪が一般的です。

 コンビニの面積がおよそ50坪なので、その4倍もの敷地が必要になり、家賃も高額になりがちです。


デメリット2:著作権使用料がかかる

 カラオケ店がジャスラックに著作権使用料を支払っていることは知られています。

 しかし、1部屋ごとに著作権使用料を支払っていることはあまり知られていません。

 おおよそ、6人以下の小部屋で月4万円、大部屋なら月10万円が著作権使用料として支払われます。

 よって、客数の少ないエリアで闇雲に部屋数を増やしてしまうと、利益は増えないのに支払い額が増えてしまう状態になってしまいます。


カラオケ屋経営のコツ


コツ1:飲食メニューに力を入れる

 カラオケ店は、部屋の使用料だけでは確実に赤字になります。

 そこで、どのカラオケ店でも飲食メニューを必ず用意しています。

 そこで、"山盛りポテト"のようなお得感のあるメニューや、そのお店だけのオリジナルメニューを展開して、少しでも飲食メニューの注文が増えるようにしましょう。


 カラオケ機器は、どこもメーカーからリースしているため、店舗ごとの差別化を図ることは難しいですが、飲食メニューなら差別化が出来るので、集客の目玉として飲食メニューに力を入れるのもありです。


コツ2:平日昼間の稼働率を上げる

 カラオケ屋は、平日の夕方以降や休日には多くの客が訪れますが、平日の昼間はほとんど客がいません。

 客が来なくても家賃や電気代、人件費等々はかかってしまうので、平日の昼間の集客がカラオケ経営の肝になります。


 そこで、平日昼間の料金を低くしたり、レンタル会議室として貸し出すなど、各社が平日の昼間の稼働率を上げる施策を行っています。


コツ3:大人数の客を増やす

 カラオケ屋は、大人数グループの客の方が効率的に稼げます。

 例えば2人組と6人組のグループ客を比較してみると、どちらも1部屋を利用しますが一人ずつ利用料がかかるので、3倍も売り上げの差があります。

 また、飲食メニューの注文も3倍になるので、そこでの売り上げも3倍になります。


 このように、大人数のグループ客はお店側としては"オイシイ客"なのです


まとめ:カラオケ屋は飲食メニューで稼ぐ


 カラオケ屋は初期費用が高く、個人が簡単に参入出来ない業界です。

 しかし、人件費や原価が安いので、上手く経営できれば大きく儲けられます。

 カラオケ屋の儲けの大半は飲食メニューになるので、少しでもお得感のある飲食メニューを提供することで、客の満足度が上がり利益も増えていくでしょう。