便利屋開業は儲かるのか


 便利屋は、あまり儲からない業界です。

 初期費用が少ないことと、専門的なスキルが必要ないため、参入障壁が低く価格競争が起こりやすいことが要因と考えられます。

 しかし、資格を取得して仕事の幅を広げたり、積極的に営業活動を行って集客やリピーターの獲得を行っていけば生涯の生業として働くことも出来るでしょう。


 この記事では、便利屋の平均年収や、メリットデメリット、さらに儲けるコツを解説します。


便利屋オーナーの年収


 便利屋オーナーの平均年収は200万円です。

 なかなか厳しい業界のように思えますが、しっかりとした事業計画に沿って経営していけば、十分に生活していけます。


便利屋経営のメリット


メリット1:店舗がいらない

 便利屋には店舗が必要ないので、初期費用をかけずに自宅で開業出来ます。

 飲食店を開業するとなると、1000万円ほど初期費用にかかりますが、便利屋なら数万円で始められます。


メリット2:需要が増加傾向にある

 便利屋の主なターゲットは、高齢者女性です。

 高齢化や単身者の増加だけではなく、共働き夫婦も増えており、便利屋の需要は増えています。

 その市場規模は1兆円にもなり、10年でおよそ10倍もの増加をしています。


メリット3:簡単な依頼が多い

 便利屋と聞くと難しい仕事の依頼を想像する人もいますが、主な依頼はこちらの通りです。

よくある依頼
・買い物代行
・引っ越し
・家具組み立て
・室内の清掃
・庭の手入れ

 どれも家事の延長のような依頼が目立ちます。


便利屋経営のデメリット


デメリット1:集客が難しい

 便利屋は、簡単に始められる分だけ参入者も多く、ただ待っているだけではなかなか仕事の依頼が入りません。

 よって、ネットで広告を出したり、スキマ時間にポスティングを行ったり、低予算で出来る広告宣伝を行う必要があります。


デメリット2:技術力によって受けられる仕事の幅が変わる

 なんでも屋は仕事の幅が広い分、人によって受けられる仕事の種類が変わります。

 例えば、力の弱い女性が引っ越しの依頼を受けるのは難しいです。

 パソコンやスマホの初期設定や、エラーへの対応の仕事はある程度パソコンやスマホへの知識がないと難しいです。

 このように、自分の持っている資質や技術力によって仕事の幅が決まるので、資格取得や技術取得には日々力を入れておくべきでしょう。


デメリット3:ヤバイ仕事の依頼もある

 稀に○人のような犯罪の依頼をしてくる依頼者もいます。

 もちろんそのような依頼を受けてしまえば、すぐに逮捕されます。

 少しでも違和感がある依頼には、毅然と断ることが大切です。


便利屋経営のコツ


コツ1:必要な資格取得や届け出を行う

 買い物代行には資格はいりませんが、依頼者を助手席に乗せて一緒にお店に行く場合は自動車の二種免許がいります。

 簡単なリフォームの依頼でも、配線を触るようなら電気工事士の資格がいります。


 このように、便利屋の仕事は幅が広い分、様々な資格が必要なケースに出会います。

 長く便利屋で働こうと考えているのなら、これらの資格を取得して仕事の幅を広げるのがおすすめです。


コツ2:リピーターの獲得

 サービスに満足してもらえれば、リピーターとしてまた依頼をしてくれるかもしれません。

 リピーターの数が増えてくると、毎月の収入も安定してくるので、1年目から積極的にリピーターの確保に動くべきです。

 ちょっとしたひと手間や一言など、依頼者が喜ぶことを行うだけでリピーターになってくれる可能性が高まります。


コツ3:高齢者や女性をターゲットにする

 便利屋のターゲットは高齢者や女性です。

 高齢者相手なら、子供や孫のように親しみやすい話し方をすると、好かれることが多いです。

 女性相手なら、身なりが汚れていたり、言葉遣いや所作が乱暴な男性を怖いと感じます。

 どちらもちょっとした意識で簡単に対処が行えます。


まとめ:便利屋の仕事の幅を広げよう


 便利屋は、資質や資格で受けられる依頼の量が変わります。

 すぐに取れない資格もありますが、長期的に便利屋で稼いでいくつもりなら、一つずつ資格を取得していくと良いでしょう。

 また、リピーターを獲得するために、接客態度にも気を付けると良いでしょう。