アスパラ農家は儲かる


 アスパラ農家は初期費用もかからず平均年収も高いので、農業の中では儲かりやすいと言えます。

 しかし、1年目には収穫が出来ず2年目からの収穫となるので、資金繰りが難しいビジネスもあります。

 この記事では、アスパラ農家の平均年収や初期費用、メリットデメリットなどを解説します。


アスパラ農家の年収


 アスパラ農家の平均年収は600万円です。

 しかし、アスパラは1年目には収穫が出来ず、4~5年目にピークを迎え、10年で寿命を迎える作物なので、収入が安定するまでの数年間、経営的に厳しい状態が続くでしょう。

 そこをクリア出来れば、少ない手間で大きく稼げる優良なビジネスに変わります。


アスパラ農家の初期費用


 アスパラ農家の初期費用は300万円です。

 アスパラ農家はハウスのいらない露地栽培で良いので、少ない初期費用で始められます。

 それでも面積あたりの収入額はそれほど高くないので、アスパラ専業で農家となる場合は広い畑が必要になります。


 比較として、"酪農農家"や"養豚農家"の初期費用は5000万~1億円、ハウスを建てなければならない"トマト農家"や"いちご農家"の初期費用は1000万円と考えると、初期費用300万円のアスパラ農家は始めやすい農業です。


アスパラ農家のメリット


メリット1:単価が高い

 アスパラは重さや大きさに対する価格が高い作物です。


 アスパラのスーパーでの価格は1kgあたり1600円程です。

 これが、キャベツなら1玉がおおよそ1.2kgですがその価格はわずか150円程。

 よって、アスパラの方が輸送コストが安くなり、儲けやすいと言えます。


メリット2:手間がかからない

 アスパラは、手間のかからない作物としても有名です。

 定期的な草取りは必要ですが、それ以外はほとんど放置しているだけで大きくなっていきます。

 その空いた時間に他の作物を作るか、大規模にアスパラ栽培を行うのも良いでしょう。


メリット3:10年は種を植える必要がない

 あまり知られていませんが、アスパラは一度植えると10年は新たに種を植えなくても毎年収穫が出来ます。

 農家によっては、毎年数十万円もの種代がかかるものもあるため、実は結構大きなメリットだったりします。


アスパラ農家のデメリット


デメリット1:1年目は収入がない

 アスパラは栽培を始めた年には収穫が出来ません。

 2年目から収穫が出来て、安定するのは4~5年目。

 10年で収穫を終えて、また新たな種を植えるサイクルを繰り返します。


 一番資金繰りに苦しむ就農一年目の収穫がゼロになってしまうので、参入障壁が高い農業とも考えられます。


デメリット2:ブランドが弱い

 "夕張メロン"や"九条ねぎ"のように、作物にはそれぞれ有名なブランドや地名が存在します。

 しかし、アスパラにはそれほど有名なブランドがありません

 ブランドが弱いということは差別化戦略が取りにくいということなので、商品単価を上げる工夫を他の要素で補わなければなりません。


デメリット3:手作業で収穫

 アスパラの収穫は基本的には一つ一つ手作業で行います。

 一応収穫ロボットなるものが開発されていますが、かなり高額で導入している農家は数えるほどしかいません。

 アスパラは一つ一つ育ち方が違うので、稲作の刈り取りのように機械で均一的に収穫することが難しいのです。


アスパラ農家のコツ


コツ1:ネット販売

 重さや大きさの割に単価の高いアスパラなら、個人でネット販売をしても利益が残る可能性があります

 ほとんどの農家がネットショップを導入出来ない理由は、送料の高さがネックになっているからです。


 どの配送業者でも1kgほどの荷物を配達するのに500円はかかります。

 キャベツなら1玉で500円の配送料がかかると考えると、その高さが分かります。

 これがアスパラなら50本で500円の配送料となるので、十分にビジネスとして成り立ちます。


 それでも、スーパーで買える普通のアスパラをわざわざネットで買う人はいないので、評判が生まれるような質の高いアスパラを作るのが最低条件となります。


コツ2:土作り

 アスパラは、1度植えたら10年間育ち続ける珍しい作物です。

 土の質が悪ければ、10年経つ前に枯れてしまうこともあります。

 トマトピーマンのような1年で区切りとなる作物以上に、土作りが重要です。


コツ3:1年目の生活費の確保

 アスパラは、1年目には商品を出荷出来ません。

 もしアスパラのみの専業農家になる場合は、1年間無収入でも耐えられるだけの準備が必要です。

 それはなかなか難しいことなので、ミニトマトきゅうりなど他の作物と並行して栽培するのがおすすめです。

 アスパラの収入が安定してからアスパラ一本に絞ってもそれほど支障はないはずです。


まとめ:アスパラは一年目が勝負


 アスパラ農家の平均年収は600万円と、農業の中でもかなりの高収入です。

 しかし、アスパラは1年目には収穫出来ないデメリットがあり、一番お金が必要な就農一年目を無収入で乗り切らなければなりません。

 それでも、そこをクリアすればそれほど手間をかけず会社員以上の収入を目指せるので、アスパラ農家は面白いビジネスだと考えます。