梨農家は儲かるのか


 梨農家は、大規模経営していくと儲かります

 手間はかかりますが、ブランド化された品種なら高単価で卸すことが出来るので、年収1000万円以上を目指すことも可能です。

 それでも、実が成るまでに3年以上かかるデメリットもあります。


 この記事では、 梨農家の平均年収や、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。


梨農家の年収


 梨農家の平均年収は200万円です。

 一見するとかなり低く見えますが、梨農家は他の作物と組み合わせて栽培をしており、梨だけの収入が200万円だと考えると、決して悪い数字ではありません。

 梨農業を専業で行っている農家には、年収1000万円以上稼いでいる人もたくさんいます。


梨農家の初期費用


 梨農家の初期費用は300万円です。

 土地さえ用意出来ればあとは大型設備が必要ないので、農業の中でも比較的少資本で始められます。

 ハウスの必要な"ミニトマト"や"いちご"の場合は1000万円の費用が必要になるので、初期費用300万円はかなり安いのではないでしょうか。


梨農家のメリット


メリット1:面積あたりの収益性が高い

 梨は果物の中では、面積あたりの収益性が高いです。

 例えば、比較的収益性の低い"りんご"やみかんと比べると、梨の方が同じ面積でおおよそ1.5倍も収入が多くなります。

 よって、狭い敷地で効率的に稼ぎたいのなら、梨は有力な選択肢になるでしょう。


メリット2:高単価の品種が多い

 梨には、幸水(こうすい)あきづき秋麗(しゅうれい)南水(なんすい)と様々な品種があります。

 『梨なら絶対に幸水が良い。』と特定の品種のファンになっている人も多いです。


 このような有名品種は需要が大きい分だけ、高値で取引されています。


メリット3:流通経路が整っている

 梨は日本人に馴染みの果物で、流通量はみかん、りんごすいかに次ぐ第4位です。

 市場規模が大きい分だけ、JAを始めとした販売網が整っており、効率的に稼げるようになっています。

 これがびわのようなあまり流通していない果物になると、余計な輸送費や管理コストが多くかかりその負担は農家へ掛かってしまいます。


梨農家のデメリット


デメリット1:比較的手間がかかる

 梨は、果物の中では手間のかかる作物で、一人で経営していこうと考えるとそれほど大規模に行うのは難しいです。


 よって、大規模に経営している梨農家は、必ずアルバイトを雇うか家族全員で作業をしています。


デメリット2:3年間無収入

 梨は、""や""と同じく、3年目から実が成ります。

 それでも3年目に初めて成った実は出荷するほどの質にならないことがほとんどで、4年目以降から本格的な出荷が始まります。

 それまでの間無収入でも生活出来るような貯金を貯めておくか、アルバイトなどの収入源を作っておく必要があります。


 それなりに儲かりやすい梨があまり農家に選ばれないのは、こういったデメリットが原因です。


梨農家のコツ


コツ1:ブランド化

 梨は『ブランド化に成功した果物』と言われています。


 高級な梨は、1玉500円以上、中には1玉1000円以上するものもあります。

 普通の梨が150円ほどで買えると考えると、3~7倍も高単価なことが分かります。


 このような高級梨は、普通の梨に比べて手間をかけて栽培していますが、その手間以上に利益が出ます。


コツ2:大規模経営

 年収1000万円以上稼いでいる梨農家は、ほぼ確実に大規模経営をしています。


 梨は、他の果物に比べて、手間がかかるけど高く売れる特徴があります。

 その特徴とアルバイトを雇った大規模経営との相性は良いです。


 もし、大規模に経営して大金を稼ごうと考えるのならば、梨は有望な候補になるでしょう。


まとめ:梨は大規模経営で稼ぐ


 梨農家の平均年収は200万円です。

 しかし、専業で大規模に経営している梨農家の年収は1000万円を超えています。

 それでも、最初の収入を得るまでに3~4年の歳月がかかるので、しっかりと計画を練ってから参入しないと生活していくことは難しいです。