稲作農業は儲かる


 稲作農家は、大規模に経営出来ればかなり儲かります。

 しかし、個人で小規模に行っている人の中には赤字経営している農家もいます。

 この記事では、稲作農家の平均年収や、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。


稲作農家の年収


 稲作農家の平均年収は400万円です。

 しかし、稲作は他の農業に比べて規模の差による年収の差が激しいです。

 特に、3ha(ヘクタール)未満の小規模農家の平均年収は赤字になっており、50ha(ヘクタール)以上の大規模農家の平均年収は1800万円となっています。


 よって、平均年収400万円というのはあくまで目安で、自分の田んぼの大きさを元におおよその年収を想定する方が良いでしょう。


稲作農家の初期費用


 稲作農家の初期費用は300万円です。

 ただし、これはトラクターなどの機器をレンタルした場合であり、もしトラクターなども自分で用意すると1000万円以上の初期費用が必要になります。


 また、他の作物に比べて広い農地面積が必要になるので、土地代の安い場所で就農しないと土地の取得費用が高額になります。


稲作農家のメリット


メリット1:労働時間が短い

 稲作は、野菜や果物に比べると労働時間が短い点がメリットです。


 収益性が違い簡単には比較出来ませんが、稲作の10a(アール)あたりにかかる労働時間は28時間です。

 野菜の中で平均的な労働時間となる"きゅうり"や"ナス"の10a(アール)あたりの労働時間は約1000時間、野菜の中で最も手間のかからない"キャベツ"や"レタス"でも約100時間です。


 さらに、稲作は規模が大きくなるほど機械化により労働時間を短縮していけるので、大規模にやればやった分だけ労働生産性が上がります。


メリット2:ノウハウが蓄積されている

 稲作は、およそ3000年前から日本の主食を作る農業として盛んに行われており、現在でも日本の農耕地のうち50%以上はお米を作る田んぼが占めています。

 他の作物に比べて出荷量も従事者も多く、その膨大なノウハウは蓄積されて誰でも知ることが出来ます。

 よって、病気や天候不順に悩まされた時も、すぐにその対処法を知ることが出来るでしょう。

 これが全国で約3000t(トン)しか作られていない金柑になると、情報量も少なかったり特定の都道府県のJAでないと相談出来なかったりと不便を被ります。


メリット3:食費が浮く

 稲作農家になれば、自分の作ったお米を食べて食費を減らせます。

 野菜や果物は毎日同じものばかりだと飽きてしまいますが、お米なら毎日食べるのが普通です。

 一世帯あたりのお米に対する消費額は、1年で2.3万円です。

 これがタダになると考えると、結構大きなメリットになるはずです。


稲作農家のデメリット


デメリット1:米価格の下落

 米は、ここ50年でおおよそ2/3に価格を下げています。(現代の価値に換算した場合)

 特に近年では食の欧米化により、米よりパンを好む日本人も増えてきました。


 元々収益性が悪く大規模化しないと赤字になってしまう稲作において、これ以上の米価格の下落は廃業に直結するでしょう。


デメリット2:10ha必要

 稲作は大規模に経営する方が、機械化・自動化が効率良く行えるので儲かります。

 目安として3ha(ヘクタール)未満で赤字、10ha(ヘクタール)で家族を養え、30ha(ヘクタール)以上で年収1000万円を目指せます。

 稲作の専業農家としてやっていくのなら、最低でも10ha(ヘクタール)以上で始められると良いでしょう。

 10ha(ヘクタール)は、東京ドーム2個分以上の広さとなり、山や都市の多い本州では簡単に見つからないでしょう。

 稲作が北海道で盛んなのは、広い土地が入手しやすいことが要因の一つです。


デメリット3:所得率が低い

 稲作は所得率が低い農業です。


 稲作の所得率はおよそ15%です。

 これは、仮に1000万円分の米を出荷して150万円が利益として手元に残る計算です。


 野菜は、この所得率がおよそ30%もあります。

 同じ1000万円分の野菜を出荷した場合、300万円も利益が残る計算になります。


 このように、同じ金額分の商品を出荷した場合に、野菜の半分しか利益が残らないのが稲作であり、稲作が儲からないと言われてしまう原因です。


稲作農家のコツ


コツ1:大規模経営

 稲作はとにかく大規模に経営している人が儲かっています。

 最低でも10ha(ヘクタール)以上、可能なら50ha(ヘクタール)で稲作を行えば、会社員の平均年収以上の収入を目指せるでしょう。

 そのために、北海道へ移住して安くて広い土地を探すのが理想的です。


コツ2:直接販売

 どうしても小規模で稲作を行う場合は、直接販売のルートを開拓して付加価値を高めましょう。

 スーパーで買えるような普通の品質ではわざわざ直接販売で買う人はいませんが、質の高いブランド米なら直接販売で利益を上げることも出来るでしょう。


コツ3:農機具は中古かレンタル

 稲作で最も資金がかかるのは、農機具の用意です。

 トラクターや田植え機を購入すると、合計で1000万円以上かかってしまいます。

 また、乗用車も10年乗ると色々故障が出るように、トラクターなども定期的な修理や買い替えが必要になります。

 そこで、農機具を中古で揃えるかレンタルで用意すれば、経費をかなり抑えられます。

 特に、レンタルなら定期的な修理など余計な手間や心配も不要です。


まとめ:稲作は大規模経営が儲かる


 稲作は、規模が大きくなるほど機械化・自動化が進み、経費が安くなります。

 しかし、個人でいきなり大規模に始めることは難しいので、徐々に規模を拡大していけると理想的です。


 反対に、1~3ha(ヘクタール)ほどの小規模な稲作は、経費や手間がかかり最悪赤字になることもあります。

 広い耕作面積を用意出来ない場合は、野菜や果物を栽培する方が儲かる可能性が高いです。