美容院経営は儲かるのか
しかし、一流の美容師を夢見てこの業界に参入してきたのなら、自分のお店を持つことを夢や目標に掲げている人も多いでしょう。
この記事では、美容院経営の年収の話や独立するメリット・デメリット、成功のためのコツを解説します。
美容院オーナーの年収
平均給与の低い美容師業界において、年収350万円はかなり高い金額です。
しかし、参入障壁が低く、新規客の確保が難しい業界なので、戦略的に経営していけないと廃業に追い込まれるリスクもあります。
美容院経営のメリット
メリット1:雇われよりも収入が多くなる
美容師業界は、昔から給料が安いことで知られています。
特に、新人の頃はアシスタントとして雇用され、給料も月給15万円ほどであることが多いです。
数年働いて一人前になっても、月収20万円ほどで頭打ちになることが多く、店長など役職者にならないと一般企業の会社員のような収入にはなりません。
自分のお店を持って独立すれば、若い内から年収300万円を超えることも可能で、同世代の美容師より高年収になれるでしょう。
メリット2:自由に仕事が出来る
雇われで美容師として働いていると、どうしても自分の納得のいかないことを行うときもあるでしょう。
独立すれば、すべて自分の責任で自由に仕事が出来るので、『こうしてみたい。』という夢が叶えられるでしょう。
反対に自分で決められない人が独立をすると、毎日悩むことが増えて精神的に辛くなります。
メリット3:高齢になっても働ける
美容師に年齢制限のようなものはありませんが、若い美容師の方が重宝されます。
例えば、一つのお店で美容師として20年働き、40代で他のお店へ転職するとなるとその転職活動はかなり厳しいものになるのは容易に想像出来るでしょう。
自分で経営しているお店なら40代50代になっても働けます。
美容院経営のデメリット
デメリット1:参入障壁が低い
美容院は参入障壁が低いデメリットがあります。
なんと全国には25万店舗も美容院があり、これはコンビニの数の約5倍です。
美容院は、狭い敷地でも営業でき、オーナー一人で経営ができるので、これほどまでにお店の数が増えてしまいました。
デメリット2:固定客が付くまでが大変
毎回別々の美容院に通っている人を見たことはあるでしょうか。
美容院は、毎回同じお店に通うリピーター率が高い業界です。
よって、いきなりお店を出店しても、近隣の住民は既に別のお店の固定客となっており、開業から1年の間はほとんど客が来なくても不思議ではありません。
しかし、その期間を耐えて数年経営を続けていけば、徐々に固定客が増えて経営も安定していきます。
デメリット3:収入が頭打ちになる
美容院の経営は、収入が頭打ちになるデメリットがあります。
美容院でカットを行う際の平均的な所要時間は、およそ1時間です。
つまり、どれだけ効率的に時間調整をかけても、1日に処理出来る注文数は8件が限度でしょう。
カット料金の全国平均は3,400円なので、8件の売り上げは27,200円。
経費が売り上げの50%かかるなら、日給の最大値が13,600円となります。
雑貨屋やセレクトショップのような販売業なら、仕入れる商品の種類によって年収1000万円以上を目指すことも可能ですが、美容院でそれを行うことは現実的に難しいでしょう。
デメリット4:1,000円カットの台頭
2000年頃に始まった1,000円カットは、節約志向の高まりに合わせて近年急激にその店舗数を増やしています。
昔も今も髪を切る回数は変わらない状態で、1,000円カットに人々が流れるようになってしまったので、3,000~4,000円もする個人経営の美容院に通う人の数が減少しています。
それなのに、店舗の数はコンビニの5倍と飽和状態なので、少ない客の取り合いが起きています。
美容院経営のコツ
コツ1:物販に力を入れる
集客の難しい個人経営の美容院が少しでも売り上げを伸ばす方法は、物販に力を入れることです。
スタイリング剤やシャンプー・リンス類をお店で使用して、会話の中で営業を仕掛けていけば、買ってくれる人もいるでしょう。
それらの商品は毎日使う物なので、自宅に置いてもらえれば毎日お店のことを連想してくれるようになり、『そろそろ髪を切りたいな。』と感じてくれることも期待出来ます。
コツ2:リピーターの獲得
美容院は、とにかくリピーターの数が重要です。
自分のお店に初めてきてくれた客は、元々通っている美容院に対して何か不満を抱えており、別のお店を試している状態のはず。
そこで、しっかりと相手の心を掴んでしまえば、今後は自分のお店のリピーターになってくれるでしょう。
コツ3:コミュニケーション能力も磨く
美容院に一番求められるのはカットの腕前ですが、それと同等に重要になってくるのがコミュニケーション能力です。
大多数の人は、自分の話を熱心に聞いてくれる人に好意を持ちます。
カットを行いつつ、相手に心地よく話してもらうコミュニケーションスキルを持っていると、常連さんになってくれる確率が上がります。
まとめ:美容院経営は厳しい
しかし、美容師を志す以上、独立して自分のお店を持つことをゴールに据えている人も多いはず。
そこで、物販に力を入れたり、リピーター獲得のためにコミュニケーションスキルを磨いたりと、戦略的に売り上げを確保することが重要です。