マグロ漁師の年収


マグロ漁師の給料はいくら?

 マグロ漁師の平均年収は600万円です。

 マグロ漁師として雇われて働くと、まずは員級Bにクラス分けされ年収も300~400万円ほどですが、数年働いて一人前になれば年収は500万円を超えていきます。

 総じてマグロ漁師の給料は、サラリーマンの平均給料より高めです。


マグロは一匹いくら?

 "一攫千金"と言われているマグロ漁ですが、マグロ一匹の値段はいくらでしょうか。

 鮮度や痛み具合によっても大きく価格は変わってきますが、1キログラムあたりおおよそ1万円が相場で、マグロ一匹あたりの重量は300キログラムほどです。

 よって、マグロ1匹の値段は約300万円となります。


 しかし、そのまま300万円が漁師の手元に入るのではなく、販売手数料として10%が組合や市場に支払われ、燃料代などが20%ほどかかるので、残りの70%(210万円)が漁師の収入になります。


マグロ漁師になるには


マグロ漁師の仕事内容

 マグロ漁の主な方法は2種類あり、"はえ縄漁"と"一本釣り"です。

 一本釣りは普通の釣りと同じように釣り糸を垂らしてマグロが釣れるのを待つ方法で、はえ縄漁は大量の釣り針が付いた縄を広範囲に撒いてしばらく放置した後に縄を回収していく方法です。

 マグロ漁師の一番の仕事は、どちらかの方法でマグロを釣ることですが、どちらの方法も100キロ以上もするマグロを相手にするので大変な労力がかかります。

 その他の仕事として、釣り針を磨いたり、船の手入れをしたりと雑用もあります。


女性のマグロ漁師はいる?

 マグロ漁は過酷で体力勝負な仕事のため男の仕事になっています。

 しかし、近年ではマグロ漁師として活躍している女性を特集した番組も放送されています。

 それでもやはり女性のマグロ漁師は全国に数えられるほどしかおらず、これから先も劇的に増えたりはしないでしょう。


マグロ漁の期間は何ヶ月?

 マグロ漁は年によって違いますが、おおよそ8月から翌年1月までです。

 マグロ漁の中には、遠洋漁業をしている漁船もあり、シーズン中は一度も陸地に戻らずに半年船上で生活することも珍しくありません。

 反対に北海道と本州の間に広がる津軽海峡で"大間のマグロ"を釣る漁師は毎日家に帰れます。


やっぱりマグロ漁は過酷?

 マグロ漁師といえば過酷な仕事の代名詞にもなっています。

 実際にマグロ漁師の仕事は過酷です。


 "一本釣り"の場合は、マグロが釣り針にかかってから釣り上げるまで9時間かかることもあり、もちろんその間は飲み食いどころか休憩も出来ません。

 体力に自身のある漁師でも、釣り上げた後は腕が上がらなくなります。


 "はえ縄漁"の場合は、船上で生活することになるので、そもそも生活しているだけで体力が求められます。

 また、1日の作業時間が18時間になることもあり、ちょっとした時間に上手く睡眠を取る技術も重要になります。


マグロ漁師の生活は?


 近海でマグロ漁をする場合は、その日の内に家に帰れますが、遠洋漁業になると移動に数日かかるので、そのまま数ヶ月水上で生活することになります。

 ここでは、遠洋漁業の生活の様子について見ていきます。


食事

 体力勝負となるマグロ漁にとって食事は大切な要素です。

 出港前に大量に食料を積んで、毎日それを食べていきます。

 船内には巨大な冷凍庫があり、様々な冷凍食品が食べられます。


風呂

 風呂については、設置されている船と設置されていない船があります。

 風呂のある船の中でも、毎日風呂に入る場合と、2~3日に一回入る場合とに分かれます。


生活費

 遠洋漁業の間の食事代などは、無料で提供されるケースがほとんどです。

 よく言われる『マグロ漁師になるとお金を使う暇がなくてお金が勝手に貯まる。』というのは真実です。


マグロ漁が行われている場所


 マグロの漁獲量の都道府県別ランキングは次の通りです。

1位:静岡県 【焼津、沼津】 (16.6%) 
2位:宮城県 【気仙沼、石巻】 (13.7%)
3位:高知県 【室戸、黒潮】 (8.7%)
4位:宮崎県 【日南、日向】 (8.4%)
5位:東京都 【三宅、八丈】 (8.1%)


 高級マグロとして有名な"大間のマグロ"を有する青森県は、漁獲量としては12位と少ないことが分かります。


借金したらマグロ漁船に乗せられるってホント?


 都市伝説で語られる『借金を返せないとマグロ漁船に乗せられる。』というのは、です。

 この記事で説明した通り、マグロ漁は過酷な仕事です。

 そこで体力の無い素人が働こうと思っても邪魔になるだけです。

 また、法整備がしっかりと行われている現代の日本で、無理やり漁船で働かせるのは犯罪となり罰せられます。

 よって、借金してもマグロ漁船に乗せられることはありません。


マグロ漁とカニ漁のどちらが儲かるのか


 カニ漁も、マグロ漁と同じく遠洋漁業で過酷な仕事です。

 そこで、どちらの方が儲かるのか興味が湧きます。


 結論としては、どちらの漁師もほぼ同じ年収になります。

 どちらも平均年収が600万円ほどで、漁師の中では最も年収が高い漁となっています。





まとめ:マグロ漁師は儲かる


 マグロ漁師は、漁師の中でも高給取りです。

 一人親方で働く場合でも、他の船に雇われてもサラリーマンよりも高い年収になります。

 しかし、体力勝負な世界で女性はおろか、体力に自信のある男性でもなかなか続けられない仕事です。

 体力や気力に自信があり高い年収を目指したい人には、マグロ漁師の仕事は天職になるでしょう。