リサイクルショップは儲かる


 リサイクルショップは、新品を扱うお店より原価率が低く儲かります。

 しかし、広いジャンルの商品知識が必要であるという難しさもあります。

 この記事では、リサイクルショップ経営の平均年収や初期費用、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。


リサイクルショップの年収


 リサイクルショップの年収は経営規模や営業方法によっても変わります。

 個人が実店舗とネットショップを合わせて行う場合は、年収300万円が相場となります。


リサイクルショップの初期費用


 リサイクルショップには、実店舗型とネットショップ型があります。

 ネットショップだけで経営するのなら、初期費用は数万円から始められます。

 実店舗を持つ場合は、最低でも300万円以上、平均すると1000万円が相場です。


リサイクルショップのメリット


メリット1:リユース市場の拡大

 かつての中古品は、『汚い』とか『貧乏くさい』と避けられていました。

 しかし最近では、環境問題への関心の高さや日本人の所得の減少により、中古品に対するネガティブな印象は薄れてきました。

 実際にこの10数年間のリユース市場の規模は、毎年約10%ずつ伸び続けており、10年前の2倍以上に伸びています。


メリット2:利益率が高い

 一般的に中古品の利益率は新品の利益率より高いです。

 例えば、新品の洋服の原価率は30~60%ですが、中古の洋服の原価率は10~60%です。

 ブランド服の場合は中古でも原価率が高めですが、それ以外なら買い取り価格の10倍の値段でも売れます。

 これは洋服だけに限らず、あらゆる商品の原価率は新品より中古品の方が低く、その分だけ中古品の方が利益率が高く儲けやすいです。


メリット3:無資格で始められる

 リサイクルショップの経営者になるのに資格は必要ありません。

 中古品を扱うのに"古物商許可申請"が必要になりますが、地域の警察署で書類を書いて19,000円を払うだけで古物商として中古品の売買が可能です。

 気軽に始められるので、まずは本業を続けたまま副業としてリサイクルショップを開業して、経営が軌道に乗ってから退職してリサイクルショップを本業にするのがおすすめです。


リサイクルショップのデメリット


デメリット1:集客が難しい

 リサイクルショップは集客が難しい事業です。

 店舗を借りてただお店を開くだけだと、家賃を支払うだけの売り上げを達成するのも難しいでしょう。

 集客が上手く出来ないと、買い取り客も少なくなり店舗の品揃えが悪くなり、さらに集客が難しくなります。

 集客のコツは、後半で解説します。


デメリット2:幅広い知識が必要

 お店側が特に買い取り商品の限定を行わない場合は、洋服から家電まであらゆる商品の買い取りを行います。

 基本的には、Amazonなどで商品を検索して予想販売価格から買い取り価格を決めますが、商品コードやバーコードの付いていない商品を検索するのは難しいです。

 また、素人には同じ商品に見えても、限定品というだけで数倍も値段が違うこともあります。

 さらには、ブランド品には偽物もあり、それを見分ける知識も必要です。


 このように、様々な分野のあらゆる商品の知識がないと、クレームや損失を生むリスクがあります。


デメリット3:偽ブランドの脅威

 偽ブランド品の質は年々上がっており、最近では知識のある買取業者でも真贋を見分けることが出来ないものもあります。

 偽ブランド品を販売してしまうとお店の信頼を損なうだけでなく、偽物と知らなかったとしても10年以下の懲役または1000万円以下の罰金になります。

 日々偽ブランド品の見分け方を勉強し続けて、偽ブランド品を掴まないようにするのが重要です。


デメリット4:在庫を抱える

 リサイクルショップで品揃えを良くしようとすると、在庫を多く抱えることになります。

 在庫を抱える分だけ敷地を圧迫しますし、資金繰りも苦しくなります。

 在庫数の管理が、リサイクルショップ経営でとても大切になることは間違いありません。 


リサイクルショップのコツ


コツ1:ネット買取&販売

 実店舗型のリサイクルショップを経営する場合でもネット買取と販売も行いましょう。

 ネットショップはそれほど手間や初期費用をかけずに全国の客を相手に商売が出来る、効率の良いツールです。

 実店舗を持たないネットショップ型のリサイクルショップを経営する場合は、自宅の近くに倉庫を借りるだけで良いので、かなり低予算で開業出来ます。

 ものによって、実店舗の方が高く売れる商品もあれば、ネットショップの方が高く売れる商品もあるので、それらを上手く使い分けるのも良いでしょう。

 店舗で販売しつつネットショップでも販売する場合は、ネットショップの注文が入ったらすぐに商品を実店舗の店頭から下げないと、ダブルブッキング状態になります。


コツ2:在庫数による価格改定

 『デメリット4:在庫を抱える』で解説した通り、リサイクルショップでは大量の在庫を抱えます。

 特に意識せず買取と販売を繰り返すと、人気の商品は品切れで不人気の商品の在庫ばかり溜まるようになります。


 そこで、人気の商品は買取価格を高くして在庫を増やし、販売価格も高くして利益を伸ばします。

 反対に、不人気の商品は買取価格を低くして在庫を減らし、販売価格も低くして売り切るようにしましょう。


 このように、買取価格と販売価格を調整して、適切な在庫数に寄せられると経営が上手く回ります。


コツ3:コンセプトを明確にする

 一見すると"なんでも屋"に見えるリサイクルショップですが、"アパレル系に強いお店"や、"ゲームとオモチャに強いお店"、"ブランド品に強いお店"と店舗ごとに特徴を持っていることが多いです。

 このようにコンセプトを明確にすることで、特定のジャンルに強いお店となり、特定の客層が集まるお店になります。

 "なんでも屋"になることなく、自分の興味のある分野に特化することがリサイクルショップを繁盛させるコツです。


まとめ:リサイクルショップは儲けやすい


 リサイクルショップは原価率が低く、儲けやすいビジネスです。

 しかし、偽ブランドや限定品など広い知識が必要となる難しいビジネスでもあります。

 ブランド品やアパレルなど何か自分の強みがあれば、その分野に特化することがおすすめです。