カボチャ農業は儲かる
しかし、広い畑がなければ生活していけるだけの収入を得ることが難しいです。
この記事では、カボチャ農業の平均年収や初期費用、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。
カボチャ農業の年収
しかし、ほとんどのカボチャ農家は他の作物も栽培しており、それらを合わせた年収はもっと多くなります。
カボチャ農業の初期費用
広い畑こそ必要になりますが、大型機械を導入しなくても始められるため、初期費用は安めです。
カボチャ農業のメリット
メリット1:手間がかからない
カボチャの栽培には、それほど手間がかかりません。
出来上がるカボチャの質を無視するのなら、ほぼ放置状態でも実は成ります。
もちろん、商品として出荷するようなカボチャを作るには、肥料を追加したり雑草を刈り取ったりする必要はありますが、それでも他の作物よりは手間がかかりません。
メリット2:連作障害になりにくい
カボチャは連作障害になりにくい作物です。
多くの野菜は、毎年同じ作物だけを作り続けていると土の中の環境が偏ってしまい"連作障害"になります。
"連作障害"になると作物は十分に育たなくなってしまうので、普通はいくつかの作物をローテーションして栽培しています。
カボチャは、毎回同じ作物を植えてもこの連作障害になりにくい作物なので、他の作物をあえて作る必要がありません。
メリット3:収穫後に保存出来る
カボチャは収穫後にカットしなければ、二ヶ月ほど保存が効きます。
その点、カボチャは収穫後数日なら風通しの良い場所に放置しておいても問題はありません。
カボチャ農業のデメリット
デメリット1:面積当たりの収益性が低い
カボチャは大きさの割に価格が低いので、おのずと畑の面積当たりの収益性も低くなります。
10a(アール)あたりの利益は約10万円しかありません。
このようにカボチャの面積当たりの収益性は低いので、本格的にカボチャ農業で稼ぐためには3ha(ヘクタール)以上の広大な畑が必要になります。
デメリット2:重さ
カボチャは1玉で1.5kgもあります。
かなり重たいことに加えて地表付近に実が成るので、収穫時には足腰を悪くしがちです。
その他にも、これだけの大きさと重量なので、梱包代や輸送コストが大きくなります。
よって、ネット販売など独自販路を持つことが難しく、素直にJAに卸すことになるでしょう。
デメリット3:温度変化に弱い
カボチャは栽培に適した温度の幅が狭く、温度変化に弱い作物です。
発芽に適した温度は25~30℃で、それを外れてしまうと発芽する確率が大きく下がります。
また、育成に適した温度は20℃前後で、日本の温暖湿潤な気候との相性はあまり良くありません。
日本の中でも寒冷な地域がカボチャ栽培に適しています。
カボチャ農業のコツ
コツ1:北海道
カボチャの生産量は次のようになっています。
都道府県別カボチャ生産量
1位:北海道(47.3%)
2位:鹿児島県(4.4%)
3位:茨城県(3.7%)
4位:長野県(3.5%)
5位:長崎県(3.0%)
ご覧のように北海道だけで国産カボチャのおよそ半数を出荷しています。
2位の鹿児島県と比べてもその差は10倍以上で、極端に一極集中していることが分かります。
寒冷な気候を好み広大な畑が無いと利益を生みにくいカボチャ農業が、北海道で盛んに行われているのは自然なことです。
これだけ極端に産地が偏っているので、北海道には効率的な出荷体制や長年蓄積された経営ノウハウが整っています。
もし、本気でカボチャ農家になりたいと考えるのならば、北海道に移住することが近道になるでしょう。
コツ2:大規模経営
カボチャは、畑の面積当たりの収益性が低い作物です。
10a(アール)の小規模な畑では、年収10万円にしかなりません。
3~5ha(ヘクタール)ほどの広大な畑があって、初めて年収が300万円以上になります。
そうなるとやはり地価の安い北海道が最も適した土地となるでしょう。
コツ3:出荷時期の調整
カボチャは収穫してから3ヶ月は保存が効きます。
出荷時期を調整して品薄になりやすい時期に出荷したり、仕事量の調整を行ったりと、出荷時期をズラせるメリットは大きいです。
まとめ:広大な土地があればカボチャ農業は儲かる
しかし、面積当たりの収益性は低いので、かなり大きな畑が用意出来ないと、カボチャ単体で儲けるのは難しいです。
裏を返せば、広い畑があれば初年度から労働生産性の高い経営が出来るので、カボチャ栽培をすることをおすすめします。