大根農家は儲かる
反対に小規模で手作業で行う農家が大根で稼ぐのは難しいです。
この記事では、大根農業の平均年収や初期費用、メリット・デメリット、さらに稼ぐコツを解説します。
大根農家の年収
ただし、北海道に多い大規模農場では、年収が1000万円を超えています。
規模の大きさが収入の多さに直結しやすいのが、大根農業の特徴です。
大根農家の初期費用
大根農業は効率化をするために大型機械の導入が求められるので、初期費用は高めになります。
大根農家のメリット
メリット1:手間がかからない
大根は手間のかからない作物としても有名で、家庭菜園にもおすすめされているほどです。
一度芽が出てしまえば、間引きや害虫駆除、肥料の追加を行うことはありますが、基本的に放置していても育ちます。
畑10a(アール)当たりの労働時間は120時間で、儲かりやすい野菜として知られる"キュウリ"、"ナス"、"ミニトマト"の10a(アール)当たりの労働時間が1000時間を超えることを考えると、大根の手間のかからなさが良く分かります。
メリット2:労働生産性が高い
比較的労働時間の短いお陰で、大根農業の労働生産性は高めです。
大根農家の労働を時給換算にすると1,200円にもなります。
最低時給を割っている農家も多い中で、大根農業の時給1,200円はかなり高いです。
メリット3:日本全国で栽培可能
大根は、北海道から沖縄まで日本全国で栽培可能です。
都道府県別大根の生産量
1位:北海道(12.5%)
2位:千葉県(10.9%)
3位:青森県(9.4%)
4位:鹿児島県(7.2%)
5位:神奈川県(5.8%)
こちらの出荷量を見ても分かる通り、日本各地で広く栽培されています。
この長所を活かして、別の作物をメインに育てている農家のサブ野菜としても人気です。
大根農家のデメリット
デメリット1:面積当たりの収益性が低い
大根1本を植えるのもミニトマトの苗を1つ植えるのも、ほとんど同じ畑の面積が必要です。
その割に、ミニトマトは1つの苗から200個の実が成ります。
大根1本の卸売価格は約100円、ミニトマト200個の卸売価格は約1600円とすると、同じ面積で8倍もの売り上げの差が表れます。
このように、大根は面積当たりの収益性が低く、高収入を目指すためには広い畑で大量に栽培するのが鉄則です。
デメリット2:単価が低い
大根1本の重さは平均して1kgあり、その卸売価格は約100円です。
大根は大きさや重さの割に価格が低い作物です。
よって、相対的に他の作物よりも輸送コストや梱包代が多くかかります。
また、これだけ単価が低いと、ネットで独自販路を作ろうとしても送料代が高くなりすぎてしまい現実的に難しいでしょう。
素直にJAに卸すのが望ましいですが、他の選択肢が取れないことは経営的なデメリットになります。
デメリット3:過酷な収穫作業
想像出来ると思いますが、地中深くに埋まった大根を前かがみに踏ん張って引き抜く作業は大変な重労働になります。
1~2本なら問題ありませんが、1000~1万本も手作業で収穫すると考えると、手や腕だけでなく足や腰も壊れてしまいます。
大根農家のコツ
コツ1:計画的な輪作
同じ土地に連続して大根を植え続けるといずれ育たなくなる"連作障害"が起こります。
ただし、人によっては大根を連作しても肥料をしっかりと与えれば問題ないと考えている農家もいます。
コツ2:大型機械の導入
大根農家は広い畑で大量に植えることで生計を立てているので、畑作りから収穫まで人の手で行うと相当な重労働になります。
そこで、大型機械を導入することで労働力の軽減を図るのが重要です。
中古で揃えたとしても500万円以上かかってしまいますが、それでもアルバイトを雇う人件費や自分の労働時間の軽減を考えれば、数年で元は取れるでしょう。
コツ3:時期をずらす
大根の旬は秋~冬です。鍋や煮物など寒くなってくると大根が売れていきます。
それらの大根は"秋まき"と言われており、8~9月に種をまいて10~12月に収穫します。
この"秋まき"が最もスタンダードで流通量の多い大根となっています。
その他にも大根には"春まき"と"夏まき"もあります。
これらは、"秋まき"に比べると流通量が少なく、卸売価格も高額な傾向にあります。
近隣の農家に"春まき"や"夏まき"の大根農家が少ない場合は、挑戦してみるのも良いでしょう。
まとめ:大根は手間がかからずおすすめ
しかし、面積当たりの収益性が低く、広い畑を用意しないと収入を確保出来ません。
広い畑と大型機械で大量生産をすることが大根農家で稼ぐ秘訣になります。