ブロッコリー農家は儲かる
また、近年では"茎ブロッコリー"の人気も高まっており、ブロッコリー界に追い風となっています。
この記事では、ブロッコリー農業の平均年収や初期費用、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。
ブロッコリー農家の年収
しっかりと経営していけば、ブロッコリー栽培だけで生活をしていくことは可能です。
また、ブロッコリーは栽培期間が短いので、他の作物を組み合わせて経営していけばさらなる高収入も目指せます。
ブロッコリー農家の初期費用
規模の小さいうちは大型機械も必要ないので、農業の中では比較的少資本で始められます。
ブロッコリー農家のメリット
メリット1:周年栽培可能
ブロッコリーには様々な品種があります。
それらは主に"春蒔き"に適した品種と"夏蒔き"に適した品種に分かれます。
春蒔きブロッコリーなら2~3月に種を撒いて6月頃に収穫し、夏蒔きブロッコリーなら7~8月に種を撒いて11月頃に収穫します。
さらに同じ春蒔きブロッコリーでも品種ごとに若干種まきや収穫の時期がズレていたりするので、色々な品種を組み合わせることで一年中安定した収入を得ることも可能です。
ブロッコリーが多く出回るのは11~2月の冬で、夏頃の出荷量はその半分ほどです。
ハウスが必要になってきますが、それらブロッコリーの流通量が少ない時期に出荷出来れば、さらに高単価で市場が買い取ってくれます。
メリット2:消費量の増加
意外なことにブロッコリーは健康思考の高まりに合わせて、この20年間で消費量が2倍に増えています。
やはり市場規模が拡大している分野で働く方が収入アップも見込みやすいので、消費量が増えているブロッコリーは儲けやすい作物と言えるでしょう。
メリット3:収穫まで4ヶ月
ブロッコリーは種を撒いてから、成長の早い品種なら100日標準的な品種でも120日ほどで収穫を迎えます。
よって、残りの8ヶ月に他の作物を栽培してさらに高収入を目指せます。
ブロッコリー農家のデメリット
デメリット1:価格が下落傾向
ブロッコリーの需要が高まったことを受けて、新たにブロッコリー栽培を始める農家が増えました。
それにより、緩やかではありますがブロッコリーの市場価格は下落傾向にあります。
ただし、このような傾向はブロッコリーだけでなく、人気の作物には必ず起こることなので、目先の価格に一喜一憂するのではなく、高品質なブロッコリーを作り高値で売る努力をするべきでしょう。
デメリット2:面積当たりの収益性が低い
ブロッコリーは面積当たりの収益性が低い作物です。
ブロッコリーの10a(アール)当たりの利益は10万円ほどで、年収300万円を目指すとしても3ha(ヘクタール)もの広大な畑が必要になります。
平坦な土地の少ない日本でこれほど広大な畑はそれほど多くなく、土地探しに難航することは明白です。
デメリット3:害虫に弱い
ブロッコリーは、アオムシやアブラムシなど害虫被害が多いことで有名です。
しかし、どの作物にも害虫被害はあり、農薬散布など正しい手順を踏めば問題なく収穫出来ます。
たしかに無農薬のブロッコリーの方が高単価になりますが、手間がかかり栽培難易度も上がるため、素直に農薬散布をする方がむしろ儲かることもあります。
ブロッコリー農家のコツ
コツ1:茎ブロッコリー
近年ブームとなっているのが茎ブロッコリーです。
茎ブロッコリーは中心部に出来る花蕾ではなく、側面に複数出来る花蕾を収穫するので、1つの茎から複数のブロッコリーが収穫されます。
また、わりと新しい品種のため古い農家はあまり手を出さず、その分珍しさから高値で売買される傾向にあります。
コツ2:輪作か周年か
ブロッコリーは種蒔きから収穫まで4ヶ月と短い期間で済みます。
よって、1年で2サイクルのブロッコリー栽培も出来ますし、他の作物を栽培することも出来ます。
コツ3:ブロッコリーの生産が多い地域
ブロッコリーの生産量が多い都道府県は次の通りです。
都道府県別ブロッコリー生産量
1位:北海道(15.8%)
2位:愛知県(9.3%)
3位:香川県(9.1%)
4位:埼玉県(9.0%)
5位:徳島県(7.0%)
日本各地で作られており、他の作物に比べて極端に生産地が限られていないことが分かります。
それでも北海道の生産量が多いのは、広い畑が必要なブロッコリー栽培と相性が良いからと考えられます。
まとめ:ブロッコリーは大規模経営で稼ぐ
しかし、面積当たりの収益性が低く、広い畑が必要になります。
それさえクリア出来れば、ブロッコリー農業は稼げる農業と言えるでしょう。