ミュージシャンは儲からない
それでも有名アーティストとしてステージに立つ夢を見るのなら、色々な方法で稼ぐ必要があります。
この記事では、ミュージシャンの平均年収や初期費用、メリット・デメリット、さらに儲けるコツを解説します。
ミュージシャンの年収
99%以上のミュージシャンは年収10~100万円にしかならず、一部の人気ミュージシャンの年収が1000万~1億円になっているような世界です。
よって、ほとんどのミュージシャンはアルバイトをしながら、いつか売れる日を目指して日々活動をしています。
ミュージシャンの初期費用
好みや楽器の種類にもよりますが、ほとんどが5~40万円の範囲に収まるでしょう。
ビジネスの初期費用としては少額ですが、アルバイトをしながら貯めると考えると結構な金額になります。
ミュージシャンのメリット
メリット1:人気になれば儲かる
日本人の誰もが知っているような"サザン"や"福山雅治"、"倖田來未"のような超有名アーティストになると、年収が1億円を超えていきます。
推定で上位20~30人のアーティストの年収が1億円を超えています。
メリット2:印税収入
やはりアーティストの魅力と言えば"印税収入"でしょう。
CDが一つ売れた場合の印税は、アーティストに1%、作詞作曲者へ3~6%支払われます。
つまり1500円のCDが1枚売れるとアーティストに15円、作詞作曲もしているアーティストなら60~105円が印税として入ります。
近年ではCDよりも楽曲のダウンロードの方が一般的ですが、ダウンロードの場合は1曲15円の印税が入るのが一般的です。
さらに、カラオケで歌われると1回あたり1~3円が印税としてアーティストに入ります。
米津玄師"lemon"の印税
近年で大ヒットした曲に米津玄師の"lemon"があります。
CDの総売上枚数は約65万枚、300万回ダウンロード、カラオケランキングでも86週連続1位、YouTubeの再生回数も8億回以上です。
カラオケでの再生回数は分かりませんが、2019年にテレビ出演した高橋ジョージさんは、1993年発売の"ロード"のカラオケ印税が毎年1200万円にもなると発言しているので、"lemon"のカラオケからの印税は1~2億円くらいにはなるでしょう。
"lemon"の印税
CD 65万枚×100円=6500万円
ダウンロード 300万回×15円=4500万円
カラオケ 1.5億回×1円=1億5000万円
YouTube 8億回×0.05円=4000万円
合計(推定) 3億円
このように1曲でもヒット曲が作れると、会社員の生涯年収と同じくらいの印税が入ります。
メリット3:You Tubeの繁栄
近年ではYouTubeが世間に浸透していますが、新人アーティストにとっては追い風となっています。
YouTubeが広まったことで無料で楽曲を聞けるようになったのでCDが売れなくなったことがデメリットですが、新人アーティストにとっては手軽に自分の曲を披露出来る機会が増えたメリットになります。
その他にも、TikTokを始めとするショート動画でBGMとして使われた曲が流行るという現象もおきています。
ミュージシャンのデメリット
デメリット1:ヒット作を出し続けないといけない
どれだけ有名で人気の曲を売り出せたとしても、1~2年もすればブームも過ぎ去り収入もなくなります。
普通のアーティストなら、1曲ヒットした所で100万円も稼げれば大成功なレベルなので、毎年2~3曲はヒット曲がないと生活していくのは難しいでしょう。
20~30年前から活躍している有名アーティストがほとんどいないように、ヒット作を長くに渡り出し続けるのは至難の業です。
デメリット2:成功者は1/10,000人
アーティストを志す人が1万人いたとしても、そのうち100人がアルバイトをしながらギリギリ生活が出来ている状態で、たった1人がアーティストとして成功しています。
アーティストとして成功するには、実力はもちろんのこと、精力的な営業活動や運も必要になります。
デメリット3:CD文化の衰退
1990年代や2000年代には200万~300万枚売れるのが当たり前だったCDは、現在では一部の抱合せ販売をしているCDのみが100万枚を超えているだけになっています。
やはりアーティストの王道の稼ぎ方であるCD業界が衰退しているのは、アーティストとしては苦しい状況と言わざるをえません。
ミュージシャンのコツ
コツ1:インディーズで稼ぐ
ミュージシャンには、レコード会社に所属するメジャー組と、どこにも所属しないインディーズ組に別れます。
レコード会社に所属するアーティストの方が、CD制作や宣伝、イベント会場の手配など、あらゆる作業を会社が行ってくれるので、自分は楽曲制作や練習に時間をさけます。
その分、レコード会社にマージンを取られてしまうので、アーティストへ渡るお金は少なくなります。
一方でインディーズは、自分で様々な仕事を行わなければなりませんが、マージンを取られない分だけ収入が多くなります。
どちらがより儲かるのかは人によって変わりますが、YouTubeなど様々な宣伝方法がある現在ではインディーズでも十分に戦っていけるようになりました。
コツ2:スタジオミュージシャンで稼ぐ
自分の楽曲が売れない場合でも、スタジオミュージシャンとして稼ぐ方法もあります。
スタジオミュージシャンとは、スタジオでレコーディングする際に楽器を演奏するミュージシャンのことです。
1時間のレコーディングに対して3,000円の報酬が相場になっています。
ただし、毎日継続した仕事はないので、月10万円も稼げればスタジオミュージシャンとしては成功と言えます。
その他にも、ライブのバックメンバー(サポートメンバー)として演奏をする場合は、人気のよっては1日1~3万円稼げます。
どちらの稼ぎ方でも、一番大切なのはどんな楽曲でも楽譜通りに演奏する技術力です。
スタジオミュージシャンになるには、毎日の練習が重要になるでしょう。
コツ3:地道な営業活動
どのような方法でミュージシャンになるにせよ、地道な営業活動は欠かせません。
ティッシュ配りのような昔からある営業活動に加えて、近年ではYouTubeやSNSでの積極的な露出も効果的です。
まとめ:ミュージシャンは儲からない
毎日欠かさず練習をして、積極的に営業活動をしていても、最後は運によるところも大きいでしょう。
それでもミュージシャンとして成功を目指すのならば、アルバイトでも何でもしながら長く活動を続けるのが大切です。